二百八十一話* ページ36
「……やっぱり、ここまで来ちまったか。」
「ドラゴンの息子、秘匿の娘。調子に乗っちょるのぅ」
「若さ……怖いねェ…〜」
壁の内側で君臨する三つの壁。
まずは黄色い壁が動き出して、
「死ぬと、いいよォ」
「断るっ!!」
高速の蹴りとルフィ君の覇気で武装された腕がぶつかる。
当然かなわなず飛ばされてしまうが、光を一瞬でも留められれば僥倖。私がそれを穿つ。
神がやってのけたという蹂躙を聞いて思いついた新技。対ロギア用決戦兵器、その名もコアブレイク。蒸気を相手の体に流し込み、その内側からぶっ壊す。
「っ」
「なっ」
不意打ちの極み、外道の一撃をその身に受けて立ち止まる三大将。
そしてその隙を私は逃さない。
私たちの間に濃い蒸気を生み出して、私はその蒸気に溶け込む。
ルフィ君は、
「うしっ!」
蒸気に乗じて逃げおおせていた。
さすがは猿のような身のこなし。
ようし、これで相手有利のフィールドは消し去った。
とはいってもこれで対等ではない、油断せずに行くっきゃないぜ。
「オメェらに、生きる道は〜…」
覇気を巡らせた瞬間に、黄猿の動きが伝わってくる。
ほら言わんこっちゃない、また壊す。再び動きを停める。
次はかかってくるのは将校たちだ、まったく相手取るのは先着三名様限りですわ!
「大将殿の邪魔はさせん。私が相手をしよう…オヒュカス娘!」
「合体させんな!私を呼ぶ場合はオヒュカス単体か、A。そう呼び給え!」
「力不足では、ないかねっ!」
!この人六式に加え覇気まで!厄介だな…!!
「ぐぁあああ!!!」
私のカバーが追い付かず、悲鳴を上げながらルフィ君が飛ぶ。
だれだ…!!くそう、頭が足りない!もっとだ、もっと集中しないと……!
「何をしている、今だ!執行せよ!」
センゴクの指示で、鋭い刃がエースに突き立てられる。
まだルフィ君の腕はどれだけ伸ばそうにも処刑台には届かない。
もはやなすすべなしと思われた瞬間、
「貴様…!」
砂の刃が処刑人のうち一人を切り裂いた。
戦場が一気に静まり返り、ある男に視線が集められる。
「白ひげに旧怨ある貴様が、なぜ……!」
「クハハハハ。どうせあんな死にぞこない、俺が後で殺すさ。その前に、俺はお前らが嫌いなんだよ」
顔をゆがませ、頭上のセンゴクに笑って見せるクロコダイル。
眼孔を開き、目に入ることごとくを殺しつくさんとせんばかりだ。
「うわぁっ!痛ェ!畜生!」
クロコに注目していると後ろから悲痛な声が聞こえる。
「ま、……仕方ねぇよな」
「させるかァ!!!」
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シーデン(プロフ) - あかりさん、有難うございます、修正いたしました…。わぁ…恥ずかし…何故気づかなかったのか…。二度は無いよう、見直しを心がけます。ご指摘、誠に有難うございました。 (2017年6月10日 16時) (レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - これだと、武装色と見聞色はブルックが1番強い事になってます (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 正しくは、1<2<3の様に広がっている方が大きくなります (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すいません、不等号の向きが逆になってます! (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
シーデン(プロフ) - 正実さん、ご指摘誠にありがとうございます。わたくしの注意不足です、申し訳ございません。ご指摘頂いたところは修正いたしました。 (2017年5月2日 17時) (レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シーデン | 作成日時:2017年4月12日 15時