二百七十九話* ページ34
「外した……否、外させたか」
「事回避においては天下一品を誇ってましてね、てーわけでアンタからも回避させてもらいまさぁ！」
再び動き出す私に、黒い刃からの斬撃が襲い掛かる。
今のところ何とかいなせているが、奴さんが本気を出したらどうなるかわかったもんじゃない。
まじで下半身の修復を急がなくて逆に良かったぜ、あったら間違いなく微塵切りだ。
「てめー鷹の目ぇ！この天下無双のバギー様を差し置いてぇ！くらえマギー玉ァ！消しとべぇ！」
いやはや、バギーデコイを使ってよかった。
いい的だ、そんけーしちゃうなー。すごいナ〜。
バギーによってミホークは硝煙に包み込まれ、攻撃の手を一瞬止める。
その刹那の時間で、ぼくぁ逃げられるんすよー。軽いんでね。
「―誰だ、貴様は」
「千両道化のバギー様じゃぁ！」
「―誰だ？」
「人のはなし聞いてねぇのかてめぇこらぁ！」
＊＊＊
センゴクの作戦が、一気に加速してパシフィスタ達が白ひげ海賊団傘下の人達をどんどん倒していく。私達は諦めずに将校たちと戦い、何とかエースの元に向かう。
「全隊直ちに氷上を離れろっ！！海賊たちを決して広場に上げるなァ！！！！全ての映像が途絶えた時点で『包囲壁』を作動！その後すぐにエースの処刑と共に！！敵を一網打尽にする！！」
「やべぇ！！」
気ばかりが前に出ている。今のルフィ君はいつにもまして周りが見えていない。
眼下に迫る金色の光線に気づきもしない。
「ルフィ君！！大将が来る！！危ないっ！！」
「振り出しに戻りなよォ〜〜…」
一歩、及ばない。
蹴り飛ばされて、遥か後方の壁に激突する。
「……がぁっ！」
「船長っ！無事だな、立って！行くよ！」
「わっしを置いて、何処にぃ、行こうってんｄ」
「死ねぇ！！！」
間延びした口調を聞き終わる前に、私はナイフを突き立てる。
監獄でパチってきた海楼石が練りこまれた特製ナイフ、役に立ったわ。
さて、普通喉笛を掻き切られて生きられる生物はいないと思うが、そんな普通に収まる器じゃねーですよね？
「窮鼠、猫をって奴だねぇ……」
「A！」
未だ蒸気状態の下半身を、光線が何本か貫く。
体の内側を焼かれるような痛みが襲った。
「い、てぇなごらぁ！！！」
ヤンキーよろしくの汚い言葉を吐いて、痛みを誤魔化す。
早く誰か助けてくれませんかね、マジで気が狂いそうなんですが。
数秒間時間が取れれば、蒸気を詰め込んだダイヤルを使って修復ができるんだが……。
「ルフィ君、Aさん！」
まず先に駆け寄ってきたのはをジンベエ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シーデン(プロフ) - あかりさん、有難うございます、修正いたしました…。わぁ…恥ずかし…何故気づかなかったのか…。二度は無いよう、見直しを心がけます。ご指摘、誠に有難うございました。 (2017年6月10日 16時) (
レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - これだと、武装色と見聞色はブルックが1番強い事になってます (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 正しくは、1<2<3の様に広がっている方が大きくなります (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すいません、不等号の向きが逆になってます！ (2017年6月10日 16時) (レス) id: 52ddd1b5fc (このIDを非表示/違反報告)
シーデン(プロフ) - 正実さん、ご指摘誠にありがとうございます。わたくしの注意不足です、申し訳ございません。ご指摘頂いたところは修正いたしました。 (2017年5月2日 17時) (レス) id: f1f9c9e809 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シーデン | 作成日時：2017年4月12日 15時
