百五十六話* ページ9
第二回戦、その名もグロッキーリング。
ルールは至ってシンプルで相手が持つ特別固いボールを割るか、設置されたゴールリングに入れ込めば勝利だ。
相手のボールマンは巨人と魚人のハーフである、ウォータンが務めている。
巨体ゆえに倒すことも難しく、ボールを割ろうにも武器の類は予めは奪われているので素手で割ることになり、そーなるとよほどの腕力がなければそれは不可能だ。
成程正攻法で行くのなら、これほど倒しがたい壁は無いだろう。
だが、私にはボールを容易くかみ砕く牙を持ったアサギが居るんだぜ？
誰にも見られずに近づくことができればその時点で勝ち確ってもんさ。
「サンジ、ゾロ！作戦通りによろしくぅ！」
「イェッサァ〜〜！！」「任せろっ！」
作戦といえるほどのものではないが、私達は事前に用意していた陣形で敵陣に攻め込む。
「おらおらぁっ！クソ野郎がぁ！」
「無刀流、弐斬り！！」
この試合は3on3、そして相手のうち一人は機動力皆無の壁男！
となれば二人をサンジとゾロになるたけ派手に相手取ってもらい、その隙をみて私が近づきアサギでボールを割る陽動作戦だ。
「ディアブルジャンブッ！」
「がぁぁぁぁ〜〜！！」
サンジが私の要望通りに派手に相手を斃す。
いやぁ、もうディアブルジャンブを使いこなせるようになっているとはねぇ。お姉さん感激だぁ。
「応登楼！！」
「斬れたぁァッ！？」
刀なしで人を斬るって、あんたそりゃまた。
ゾロも想像以上に成長してるじゃあないか、すげぇ〜。
おぉっと、私も観戦してる場合じゃあなかったね！
体の半分を蒸気に変え、浮遊してウォータンの頭まで近づく。
「ゆっくりだよ、いい？」
「ちゅー」
私の静かな問いに、同じく静かに答えるアサギ。
ちゃんと私の考えを理解してる様子だ、賢いなぁ〜こいつぅ〜。
「…？」
おっと、声が聞こえたか。
ウォータンがあたりを見渡す。しかし私達は頭の後ろっ側に居るので見つかる心配は無い
ささっとやっちゃおうか。
「はい勝った」「なっ…？！」
完封勝ち！相手はなすすべなしだったねぇ〜！何とかバーガーって言うのも出る前に勝っちゃった！
「…。な！な〜〜んと！麦わらチーム圧倒的勝利ぃ〜！！フォクシーチームなすすべなし！あっという間にボールが割られてしまったぁ！」
…試合終了後…
「で、何言ってんだよナミ」
「だから！次の三回戦はあんたとあの割れ頭が出るんでしょ？つまり今あいつを仲間にしちゃえば、不戦勝で必然的にあたしたちが勝てるの！」
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シンア - 続き楽しみにしてます。 (2017年3月21日 23時) (
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作者名：シーデン | 作成日時：2017年3月9日 22時
