【ONE PIECE】麦わらとのんき女の航海日誌その4 (ページ41)

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百八十七話* ページ41

「刻蹄、桜っ！」
「ヤベェっしょッ！」

なんとか剃を使い、二撃目は回避したネロ。

「…い、いてぇっしょ…！」

ネロの胸に刻まれたのはチョッパーの蹄。
技を受けてから数秒たった今も、そこからは煙が立っており、その技の威力を物語っていた。

「ば、化けもんっしょ…！」
「そうだ、おれは化け物だ！それで、ロビンの仲間だァァァ！！！」

形態変化を使い、天井まで跳躍するチョッパー。

「く、くるんじゃねぇっしょ！」

既にネロに戦意は無く、彼は荒い息を何とか整え、剃を使いにげる。
その逃げた位置に、チョッパーの角が待ち構えているとも知らずに。

「ロゼオ・コロネードっ！！」
「ーーーーっ！！！」

もはや意識は無く、叫び声すら上げることもかなわないまま、地獄とも思える滝のそこへと沈んでいくネロ。

さて、残るはいまだ苦戦しているフランキーである。

「くそがッ！」
「ちゃぱぱ。当たらないなぁー！ほれ獣厳！」

尽き欠けていたコーラは既に無くなり、前髪も完全に垂れてしまっている。
もはや万事休す。

「っへ、そんなヘナチョコパンチ、効かねぇなァ！」
「なにをぅ！ならもっとくらわしてやる！」

しかし、フランキーは仲間を救う為自らを奮い立たせた男を知っている。
もはや己に戦う力は残ってない、ならば託す。その男に。

その間は絶対に自分以外見れねぇようにしてやる！

「ヘナチョコだからそう言ったんだ！」
「ならお前はフナチョコだ！」
「ペナチョコ！」
「フェナピョコ！」

二人が言い争っている間、チョッパーは再び形態変化を使い、フクロウの後ろに迫っていた。
フランキーの狙いに気付いたのである。

「腕力強化‼‼‼」
「ちゃぱ！？」

時既に遅し。チョッパーが技を放つ構えをしてフクロウの眼前にまで迫っていた。
剃や鉄塊が使えるフクロウとはいえ、このわずかな時間では対処はできない。

「刻蹄‼‼‼桜吹雪(ロゼオミチュエリー)‼‼‼‼」
「ぬべぼォーー‼‼」

フクロウはチョッパーに吹き飛ばされて、給仕室の壁を突き破りバルコニーに飛び出る。口から血を吐き、涙を流しながら。

「よくやった！トナカイ！」
「おお！おれは怪物！強いんだぁぁぁ！」

その後、フランキー達はフクロウから鍵を奪い、コーラを補給した後、ほかのみんなと合流を図る。

「よし、急ぐぞ！コイツらの話が本当なら、もう橋を渡っててもおかしくねぇ！」
「おう！！」

残りのCP9、カク・ジャブラ・カリファ・ルッチ。
戦いは本格化していく。