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『…先生今居ないですよ』
そう言いながらドアの方を見た。
立っていたのは見覚えのある茶髪の男の子。
「あ、そうなの？」
私と同じクラスの男の子だ。
確か名前は…皆からはぺいんとって呼ばれてたっけ。
p「俺らここで待ってていいかな」
『…ん〜いいんじゃない？…授業始まっちゃうけどね』
p「…まぁ、ちょっと位いいでしょ！」
ぺいんとくんは私と話した後、振り返って誰かと喋っている。
さっき、“俺ら”って言ってたし他にも誰かいるのかな。
…この傷、なんか言われる前に出た方がいいか、な…
−−
消毒液で浸したコットンで傷口を拭いていると、ぺいんとくんが隣に座ってきた。
p「どうしたのそれ」
『…転んじゃってさ』
「…顔も転んで怪我したの？」
そう言えば顔にも傷があるのを忘れていた。
慌てて鏡を見ると、赤く腫れた頬は “転んだ” とは言い難かった。
p「…本当に転んだだけ？」
ぺいんとくんは、心配そうに顔を覗いてくる。
答えに困っている時、扉が開いた音がした。
「え、…何してるんですか…？」
p「あ、」
入ってきたのは紫髪の…男の子、か…
顔はあんまり知らないけど、見た目のインパクトが凄くて覚えている。
p「や、違うよ？俺普通に話しかけてただけだからね？」
「へぇ…？」
p「なんでそんな顔すんの？ ね、ねぇ、そうだよね？」
『え、あ、うん』
「ふ〜ん…」
腑に落ちない顔をしているこの人は靴の色を見るからに多分1つ下の学年の子だろう。
ぺいんとくんの後輩かな？
p「あ、こいつしにがみってやつ。なんかこいつ、怪我したらしいんだけど、」
s「なんかってなんですか！ぺいんとさんが足引っ掛けてきて、コケたんですよ！」
p「悪かったって！笑」
楽しく笑う2人を見ていたら、先輩後輩という関係ではなく友達だと言うことがよく伝わってきた。
私にもこんなに良い関係の人がいればな〜…
p「ね、それってさ自分のやつ？」
『え…？』
p「あ、その…消毒液？学校の？」
『ううん、自分のやつだけど…学校のどこにあるか知らないし、…これ貸すよ…？』
p「まじ？よかったじゃん、しにがみ」
s「あ、ありがとうございます！」
新しいコットンと消毒液を渡す。
どうやら膝を擦りむいたようで、ぺいんとくんがしにがみくんの傷口を拭いている｡
2人を見ていると、何だか自分が孤独に思えてくる。
気がつけば目から涙が溢れ出している
ぼんやりとこっちを見る2人の顔がある
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市(プロフ) - 今気づいたんですけど評価が赤色になってる!! やった!! (6月29日 21時) (
レス) id: 2b61322586 (このIDを非表示/違反報告)
市(プロフ) - 黒灰白有無％さん» 檸檬やっぱりいいですよね!! 自画自賛出来るほどこの作品は気に入ってます!! 続編も読んでくださり感謝感謝ですTT (6月29日 21時) (レス) id: 2b61322586 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無％(プロフ) - 本当にどれもいい話なんですけど 檸檬 が超好きです！個人的に転生後は幼馴染で戦争に行った時みたいに引越し(お別れ)になり今世では再開できる的なのを思い浮かべました!色々想像が広がりますし、本当にどれもいい話で大好きです！続編も続けて読めせていただきます！! (6月20日 2時) (レス) @page24 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
市(プロフ) - らいさん» 嬉し~です🥲ありがとうございますᐡ- -ᐡ (5月26日 0時) (レス) id: 2b61322586 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 檸檬本当にいい 最後の手紙でガチ泣いた (5月12日 19時) (レス) @page24 id: feb55afa1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sumi | 作成日時：2021年6月23日 0時
