＊ ページ6
廉side
「ありがと…」
優「ん？全然いいんだって。気にすんな」
そう言って父さんはそっとベットに寝かせてくれた。
優「ゆっくり寝るんだよ。起きる時間とか気にしないでいいから」
もう半分意識は夢の中。
だけど、聞こえた父さんの声。
ちゃんと返事できたかは分からんけど、その言葉に安心して
あっという間に眠りに落ちていた＿＿＿。
＊
＊
紫耀side
廉の治療を再開してから早いものでもう半年が経った。
すっかり副作用は無くなって、身体が慣れてきたみたいで
日中動ける時間も増えてきている。
廉「けほけほっ…けほっ、」
だけど、今でも明け方には喘息が出てしまっていて
苦しそうに前かがみになりながら咳き込んでる弟の背中を摩るしか出来ない。
昨日からみんな各々の用事で家を空けていて
家にいるのは俺と廉の2人だけ。
…今度こそ、廉を守らなきゃ。
今家に居て、廉の異変に気づけるのは俺だけなんだから。
＊
＊
廉「はぁ…こほっ、」
「落ち着いてきた？」
廉「ん、、だいぶ…ありがと、」
「全然。お水持ってくるから、ちょっと待ってて」
その言葉に頷いたのを確認して、廉の部屋を後にする。
ここ最近、喘息発作を起こしてるのはよく見るけど
心臓発作までは起こしてない。
良かった…安定してるみたいで。
だから油断してた、俺も。きっと廉も。
落ち着いてるから大丈夫だって。
なんでだろうね…
そんなわけないのに。廉の病気はいつだって“死”と隣り合わせなのに＿＿＿。
＊
＊
＊
廉「おはよぉ…」
「おう。おはよう！」
明け方発作を起こしてから4時間後
廉がゆったりとした口調で起きてきた。
俺は慣れない手つきで、朝ごはんを作る。
廉「何作ってるん？」
「え、見て分かんない？目玉焼きだよ」
廉「え？」
「え？」
はいはい、焦げてるって言いたいんでしょ。廉くん。
俺だってそんなの分かってるもん。焦げくらい。
廉「まぁでも美味そうやん」
「ありがとう」
廉「おん」
でもなんだかんだ言って廉は食べてくれるし
失敗したからと言って責めたりも文句も言わない。
出来上がった焦げた目玉焼きと、いびつな形のタコさんウィンナー
それから白米をよそって持っていく。
廉「あんがと」
「おう」
それから兄弟二人、手を合わせて朝ごはんを頬張った。
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黒瀬優花(プロフ) - ブロッコリーさんさん» ブロッコリーさん、こんばんは。コメントくださりありがとうございます！そして中々更新出来ずにいるにも関わらず読んでくださりありがとうございます。ゆったりではありますが更新再開できるように頑張りますので、もう暫く待ってて下さると有り難いです。 (4月9日 18時) (
レス) id: 37fcb029c3 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッコリーさん(プロフ) - 結構夢中になって読んでた もしまた時間ができたり気が向いたら続編を書いて欲しいです！ (4月8日 22時) (レス) @page32 id: a90091c360 (このIDを非表示/違反報告)
みぃみぃ(プロフ) - 私はこの先もこの小説みたいです。話の展開のテンポが良く、あっという間に見終わってしまうので何周もしてるので無くなるのは寂しいです。他Gファンですが、あのニュースには衝撃を受けました。落ち着くのも時間がかかると思いますが更新を楽しみに待ってます。 (2022年11月6日 22時) (レス) @page28 id: 4a06696770 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - はるきさん» はるきさん、お返事が大変遅くなってしまい申し訳ないです汗最新話、読んでくださりありがとうございます。はるきさんから頂いたアイディアをもとに制作させていただきました。元々平野君にはそういう立ち位置についてほしかったので。今後もよろしくお願いします。 (2022年9月27日 11時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - 黒瀬優花さん» 最新話、見ました。まさかの紫耀くんが会社を辞めて大学に入り直すと言う展開は予想外で驚きでした。確かに家族の中に医療に詳しい人がいたら心強いですね。紫耀くんには是非大学を頑張っていつか廉くんの病気を治して欲しいです。今後の展開がどうなるのかが楽しみです (2022年9月25日 22時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒瀬優花
| 作成日時：2022年8月16日 16時
