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優太side
櫻井先生に抱っこされて
家に帰って来た時はびっくりしたけど
先生が傍に居てくださって良かったと安心もした。
「あ、廉。起きてたのか」
廉「ん、少し前に…起きた、」
先生を玄関先で見送って
廉の様子を見に行こうと部屋に戻ると
既に起きてたようで、壁を背もたれにして
スマホを見てる廉。
「もう大丈夫か?苦しいとか痛いとか、」
廉「おん。翔ちゃんのお陰でもう大丈夫になったで」
「良かった」
そう言いながら廉の隣に腰かけた。
「楽しかったか?」
廉「おん。翔ちゃんとのお出かけは、刺激的っていうか、、友達とか家族と出かけるのとまた違って気持ちになれて楽しかった」
「ふふ、良かった。また体調がいい日に行ってもいいからな」
そう言うと、目をキラキラさせて
ありがとう。そう言った廉。
そんな素直な目を見たのは
幼稚園の頃以来かな、なんて笑
*
*
廉「はぁ…ふぅ、」
「まだしんどいだろ。横なっておきな」
大丈夫になった。とはいっても
不整脈が出た日と翌日は
何となく怠さが残るもの。
無理は禁物だし、長時間座ったり立ったりなんてのは絶対ダメ。
廉の身体を優しく支えながら
ベットに戻してあげて、布団を掛けてあげる。
廉「怠いけど、寝ぇへんよ。俺」
「知ってる。でも身体が今疲れてるよ〜ってそう言ってるから、寝なくてもいいから、休ませてあげよ?」
そう言うと、納得したのか
小さく頷いてくれた廉。
「ありがとう」
廉「ん、」
「疲れちゃったな」
廉「ん、けど、、なんか…情けないわ。自分が」
「え?」
廉「翔ちゃん、俺のペースに合わせて歩いてくれたり、無理しないようにって言葉にはしてへんけど、休憩入れてくれたりさ、普通の…人が出かけるときとは違う配慮をしてくれたんに…」
「れん…」
廉「なのに、途中までは大丈夫やったんになぁッ…急に、ガタッて疲れが出てきて…胸が苦しなってきて…不整脈出てっ…ホンマ、情けないわ」
そう言って、苦しそうに笑った廉。
…無理に笑うなよ。
「廉。情けなくなんてない。絶対ない。けど…泣いていいんだよ」
廉「っ、」
「悔しかったよな。思ってた通りに行かねーって」
病気があるからとか関係ない。
誰だって、思った通りに行かねーと悔しい。
だけど、廉の悔しさや苦しみって
俺ら家族よりも何倍、何十倍もデカくて…
だから、たまには泣いて
リセットしようよ。
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黒瀬優花(プロフ) - あいこさん» あいこさんこんばんは。お返事が遅くなってしまい申し訳ないです。そしてそう言ってくださりありがとうございます。こちらの更新が中々出来ずすいません。今現在構成を考えている最中ですので、更新再開までもうしばらくお待ちくださると嬉しいです (2022年6月4日 21時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ - いつも読んでます! (2022年6月4日 17時) (レス) @page49 id: 9039b1adc5 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん、こんにちは。謝らないでください。伝えてくださるって事だけで嬉しいです!こちらこそありがとうございます。完結後も何度も読んでくださると嬉しいです。私なりのペースで最終回まで走っていきますのでよろしくお願いしますm(__)m (2022年4月2日 9時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 黒瀬優花さん» いつも楽しみにしてるって事を日頃からお伝えできてたらよかったですね、すみません!いつもありがとうございます♡きっと他にもこの物語の更新もすごく楽しみな方がたくさんいると思います。完結してもまた何度も読ませていただきますね☆これからも応援しています (2022年4月1日 21時) (レス) id: 91dc508731 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - ゆうさん» ゆうさんはじめまして。コメント下さりありがとうございます。そう言って頂けることが滅多にないのでとっても嬉しいです泣完結してもこの作品は残ってるので、読んでくださると嬉しいです^^完結まで見守ってくださると嬉しいです (2022年4月1日 14時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒瀬優花 | 作成日時:2022年1月9日 11時