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廉side

翔ちゃんと話をしてたら

急に動悸と吐き気がダブルで襲ってきた。


翔「吐きそう?」

「ん、出そ…」

翔「よし、ここに出しちゃいな?」


そう言って、ガーグルベースを

取り出して俺の口元に持ってきてくれて

優しく温かい手で背中を摩ってくれる。


「っ、ゲホゲホッ…っ、はぁっ…んっ…」

翔「しんどいね。先に気持ち悪いのから無くそうね」


動悸がして、苦しいのに

吐く。っていう行為が苦しくてしんどくて

もう既に泣きそうになる俺。


そんな俺の気持ちを汲み取るように

優しい声で、優しい言葉を掛けてくれる翔ちゃん。



















暫く戻してると漸く

吐き気が治まった。


「はぁ、はぁっ…んっ、っ…」

翔「しんどいね。口濯ぐのだけ最後頑張ろ」


その問いかけに頷くのが

もう精一杯で…。


そんな俺でも、見捨てないでいてくれるのが

翔ちゃんで…。


翔「はい、おっけい。ゆっくり横なるよ〜」


お水を含んで、うがいして

翔ちゃんに支えてもらいながら

ベットに横になる。


翔「点滴変えるね〜」


翔ちゃんが点滴を変えてくれてるんを

ぼーっとした頭で

何となく見ることしか出来ひん俺。


翔「酸素上げるよ〜」

「はぁ…はぁっ、んっ…」

翔「胸痛む?」

「少…し」

翔「教えてくれてありがとね。少し診せてね〜」


そう言って、俺の服を少しだけ捲って

聴診器を忍び込ませてる。


「はぁ、はぁ…っ…」

翔「うん、発作ではないけど、不整脈と副作用の動悸がダブルで来ちゃったね」


そう言いながら、俺の点滴が繋がってない方の手を取って

チクリと1本の注射を打ってくれた。


翔「これで時期に楽になるから。少しだけ深呼吸意識してみてー」

「すっ…はぁはぁっ…む、りっ…」

翔「難しいかぁ…」


いつもなら頑張って

深呼吸をするんやけど

さすがにしんどすぎて無理。


翔「うん、なら無理にしないでいいから。体の力だけ抜ける?…そうそう、上手」


身体の力だけは抜かな…

そう思って頑張って力を抜けば

少しだけ楽になってきた。


翔「寝ちゃっていいよ。おやすみ__」


翔ちゃんの柔らかい声が

眠りに落ちる直前に聞こえてきて


翔ちゃんに、ありがとう。と

心の中で呟いた記憶を最後に

俺の意識は夢の中へと落ちて行った___。















「んっ…」

優「あ、廉。起きたか?」

「父さん…?」


次に起きると

翔ちゃん。ではなく父さんが居た___。

*→←*



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黒瀬優花(プロフ) - あいこさん» あいこさんこんばんは。お返事が遅くなってしまい申し訳ないです。そしてそう言ってくださりありがとうございます。こちらの更新が中々出来ずすいません。今現在構成を考えている最中ですので、更新再開までもうしばらくお待ちくださると嬉しいです (2022年6月4日 21時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ - いつも読んでます! (2022年6月4日 17時) (レス) @page49 id: 9039b1adc5 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん、こんにちは。謝らないでください。伝えてくださるって事だけで嬉しいです!こちらこそありがとうございます。完結後も何度も読んでくださると嬉しいです。私なりのペースで最終回まで走っていきますのでよろしくお願いしますm(__)m (2022年4月2日 9時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 黒瀬優花さん» いつも楽しみにしてるって事を日頃からお伝えできてたらよかったですね、すみません!いつもありがとうございます♡きっと他にもこの物語の更新もすごく楽しみな方がたくさんいると思います。完結してもまた何度も読ませていただきますね☆これからも応援しています (2022年4月1日 21時) (レス) id: 91dc508731 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - ゆうさん» ゆうさんはじめまして。コメント下さりありがとうございます。そう言って頂けることが滅多にないのでとっても嬉しいです泣完結してもこの作品は残ってるので、読んでくださると嬉しいです^^完結まで見守ってくださると嬉しいです (2022年4月1日 14時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒瀬優花 | 作成日時:2022年1月9日 11時

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