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最近はこたろーといい感じなのでは?!と喜んでいた私。迎えに来てもらったり、一緒にカフェに行ったり、公園で仲良くブランコに乗ったり。
もしかしてこのままいい感じになったり?……みたいなところまで妄想してた。
ーーーけど、世の中そんなに甘くないらしい。
「あの………えっと、」
目の前にいる小柄な女の子は戸惑った表情を浮かべながら首を傾げた。
その声でハッとする。
数分前、はこたろーと一緒に昼ご飯を作っていたらインターホンが鳴った。
はこたろーが手が離せないからと私が代わりに出た。
すると、今目の前にいる彼女が立っていて「はこたろーいますか?」と私に笑いかけてきた。
私は、何故か名前も知らない彼女が一体誰なのか分かってしまった。
『あ、え、っと……はこたろーですね。呼んできます、』
「突然すみません…。○○と伝えてもらえれば分かると思うんで、」
『わかり、ました』
ぺこり頭を下げる彼女から逃げるようにリビングに駆け込んだ。
ドク、ドク、と心臓が激しく動いてる。
なんで?どうして?そんな言葉が頭をぐるぐる回る。頭の整理が追いつかない。
「A?誰だった?」
『…っ、』
「え、どうしたの?」
包丁を持ったはこたろーが私を見て眉間に皺を寄せるくらい、私は酷い顔をしてるんだろう。
『…○○さん、が…きてる』
「え、」
ガシャン、とはこたろーが持っていた包丁が流し台に落ちた。
それからすぐはこたろーは玄関に向かって走っていった。
………なんで来ちゃうんだよぉ。と床に座り込む。
凄く、可愛い子だった。モデルやってるって言ってたもんな。……あんなの勝ち目ないじゃん。
ーーー「ごめんね、仕事で近くまで来たから。」
ーーー「…そう」
ーーー「ちゃんと……はこたろーの顔を見て話したくて」
ーーー「うん。…わざわざ、ありがとう。歩きながら話そう、」
この会話の後、パタンと玄関の扉が閉まる音がした。
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おゆき(プロフ) - ましろさん» コメントありがとうございます!あやかさん…私はおゆきと言います!よろしくお願いします(汗)少し最後は駆け足になりましたが、素敵な感想をいただいて無事に完結させることができました。ありがとうございました! (2021年6月13日 15時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ - すごくきゅんとして、続きがとっても気になります!ゆっくり、あやかさんの無理のないペースで素敵な作品を仕上げていってください!すっかりファンなので、楽しみに待っています。 (2021年4月15日 16時) (レス) id: ee9621a8b6 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - るんさん» 見てくださってありがとうございます!少しずつになりますが、完結まで頑張って更新していきます!ありがとうございます! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
るん(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます。更新楽しみにしてます!!! (2021年3月16日 22時) (レス) id: f14a3f6d70 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - ねこたろうさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉ありがとうございます!少しずつ書き進めていくので気長に待っていただけると嬉しいです! (2021年3月11日 7時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2021年1月28日 23時