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『………ごめんって、なにが、』
「その先は…言わないで。」
『それって、』
私の想いに応えられないってこと?
『なんで、言っちゃダメなの…?』
私のことが好きじゃないから?
じゃあ、今日の行動全ては何だったの?
「…ごめん、」
『……っ』
「…A、俺は、」
『…もういい。もういいよ…………もう、何も言わないで』
私の反応を見て楽しんでただけだったの?
「A、聞いて」
『やめて!!!』
「っ、」
私の頬に伸びてきた手をパチンと叩いた。
こんなことそれたら誰だって勘違いするよ。
私のこと好きになんだって思っちゃうよ。
ツーーー、と涙が頬を伝ってシーツにシミを作る。
「A、待ってっ」
『………退いて』
辛そうに息をするかるてっとさんの体を押して、ベッドから離れる。
調子の悪いかるてっとさんは、女の私でも簡単に押し退けることができた。
「Aっ!」
『………今までいろいろしてくれてありがとう。……これからは一人でなんでも出来るようになるから…努力するから。』
「何言って、」
『……もう家には来ないで。』
今にも声を出して泣いてしまいそうだった。きっと表情にも出ていたと思う。
私はかるてっとさんの部屋を飛び出して、自分の部屋の中へ駆け込んだ。
扉の鍵を閉めて、そのままズルズルとしゃがみ込む。
走ったからか、それともかるてっとさんに振られたからか。荒い呼吸はいつまで経っても治らなくて、慌ただしく動く心臓が苦しくて、痛くて。
もう立ち上がる力もない。ただ声を抑えながら涙を流すことしか出来なかった。
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おゆき(プロフ) - りんさん» うわあ、嬉しいです…!でも心臓痛くなっちゃいましたか…ありがとうございました、と言っていいんでしょうか(笑)コメントありがとうございました。 (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - 雪さん» 素敵だなんてありがとうございます!嬉しいです!自分のペースになりますが、楽しんで更新していきます!ありがとうございます! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - キュンキュンしすぎて心臓痛くなりました! (2021年4月2日 10時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 素敵すぎて一気に読ませて頂きました!また何回も読ませて頂きます。他の更新ものんびりと楽しみにしていますね。 (2021年3月6日 13時) (レス) id: 35fa8c2320 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - しめじさん» ちゃんと伝わりました!(笑)嬉しいです!ありがとうございます!次作もよかったらご覧になってください! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2020年11月29日 9時