▲ ページ25
み「ほら、安静にしてな」
『わ、たしはいいからっ、みんさんっ。あの後どうなったの?!しるこさんは?!かるてっとさんとじらいちゃんは?!みんなは?!』
み「ちょっと!ストップストップ!」
ぐいぐい質問攻めする私にみんさんは「一回落ち着こう!」と両手を前に出した。
こんなの落ち着いてられるわけないっ。
み「3人も、みんなも無事だよ。ピンピンしてる」
みんな無事だった。その言葉を聞けて、とりあえずホッとして息を吐いた。
………でも、あいつは?
かるてっとさんとじらいちゃんが強いのは分かってる。だけど、あの男の強さは普通じゃなかった。
ほんの数秒で私はこんな状態にされたんだ。
……無傷なんて、ありえない。
『怪我は…?』
み「しるこさんは無傷。でもかるてっとさんとじらいちゃんは腕をやられたみたい」
『腕…』
み「あぁ。…全治3ヶ月だって。」
『3…ヶ月…』
ぎゅっとシーツを握った。
私のせいだ。
……考えが甘かった。1人でできるって、自分なら大丈夫だって思ってた。………結局私は人の手を借りて、人を盾にしないと生きていけないんだ。
クロウと関わらせて、あんな危険なやつと戦わせて、怪我をさせて。……最悪の場合、死んでしまってたかもしれない。
みんさんは「まじで2人とも元気だから」と私を励ましてくれるけど、それは結果論だ。
もしもの場合を考えて行動できなかった。絶対に自分の行動が誰かにバレてないなんて、保証はない。どこから情報が漏れるのか分からない。
現にあの男はたまたま現れたんじゃない。私を狙ってあそこに現れた。
全部私の自分への過信が招いたこと。私が2人に怪我をさせたようなものだ…。
『…今、2人は?』
み「はこたろーさんの仕事を手伝ってるよ。……って、どこ行くん!」
『2人のところに……っ、』
み「Aちゃん…!!」
痛む体を無理やり起こし、ベッドから足を出した。じらいちゃん達の元へ行こうと床に足をつけて一歩踏み出したが力が入らず床に崩れ落ちる。
どこが痛いのか分からないくらい、あちこち痛い。手足に力が入らない。
急いで駆け寄ってきたみんさんに抱き上げられて、ベッドに戻された。
み「ばか!2人よりAちゃんの方が重症なんだから、今はまだベッドで寝ときなさい!」
重症。……自業自得だ。
133人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おゆき(プロフ) - meさん» ただいまです!お待たせしてしまってすいませんでした。ありがとうございます!また少しずつ更新していくので、見ていただけると嬉しいです! (2021年5月18日 18時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おかえりなさい。また公開してもらえて本当に嬉しいです。無理だけはしないでくださいね! (2021年5月18日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おゆき | 作成日時:2020年11月13日 14時