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「それにお前は甘い。何で俺が銃を持ってないと思ったんだ？」
『ま、さか…！』
「こんなところに丸腰で来るわけねぇだろ」
しまった。油断した。
今の今まで武器を出す素振りも見せなかったから、持ってないと思い込んでた。
男は懐から銃を取り出し、私たちに向けた。
『しるこさんっ、逃げて…………1人なら切り抜けれるでしょっ』
し「馬鹿なこと言うな！」
『馬鹿なのはしるこさんだ…！』
男から視線を外さずに、しるこさんと言い合う。
……１人でこんなところに来て。私なんかを庇って。本当に馬鹿だっ。
1人でなら絶対逃げれるのにっ、
しるこさんは近接戦闘も銃も得意だ。なのに男に向かっていかないのは、私が動けない状態だから。
自分が動いた後、私が撃たれることを想定して、動けずにいるんだ。
『あいつは私を殺さない、だからしるこさんはっ』
「嫌だ！」
「しるこさんっ！」
「こんな状況なのに仲間割れかあ？？」
ーーーニヤニヤ笑いやがって、腹立つな。
「真っ先に俺を撃ち殺していたら、全て丸く収まったのにな」
し「…俺は、人は殺さない」
「そういうところが甘いって言ってんだよ。自分の甘さを悔やんで死ね」
男が銃口をしるこさんに向けた。
その瞬間、３年前の記憶がフラッシュバックして息が詰まった。
血塗れの父さんと母さんを思い出してしまった。
ダメ、
ダメ、やめて。
『やめて！！……ついて行く、あんたについて行くから！！！』
私は咄嗟に叫んだ。
お願いだから、撃たないで。
私の目の前で大事な人を奪わないで。
し「A、何言って…！」
「そうか。なら撃たないでやる。…………よかったなあ、この女のおかげでお前は助かる」
し「ふざけるなっ」
私を抱えるしるこさんの腕に力が籠る。
『もういいから……しるこさんはBinTRoLLのリーダーでしょ。こんなところで死んじゃダメだ。ちゃんとみんなのことを考えーーー』
し「今はリーダーとかそんなこと関係ない！俺はAを助けにきた。そんで、Aを連れてみんなの元へ帰る！以上！！」
『っ、』
…ねぇ。お願いだから、私を置いて逃げてよ。しるこさん達はこいつらと何の関係もないんだから。
………しるこさんが死んじゃったら、みんなが悲しむんだよ。
私は強く歯を噛み締めた。
し「大丈夫だから」
『っ、』
なんの根拠があって、自信満々に大丈夫だと言えるのだろう。
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おゆき(プロフ) - meさん» ただいまです！お待たせしてしまってすいませんでした。ありがとうございます！また少しずつ更新していくので、見ていただけると嬉しいです！ (2021年5月18日 18時) (
レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おかえりなさい。また公開してもらえて本当に嬉しいです。無理だけはしないでくださいね！ (2021年5月18日 12時) (レス) id: 47178bfabc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆき | 作成日時：2020年11月13日 14時
