何でも屋BinTRoLL

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か「すいません、俺。」



余計なこと言っちゃいました、と俺らに頭を下げるかるてっとさんの肩をしるこさんが叩いた。



し「むしろ俺らが今まで言えなかった事、言ってくれてありがとね」

は「きっとかるてっとさんが今日言わなかったとしても、いずれ誰かが言ってたと思います」



はこたろーさんの言葉にみんな頷く。



み「でも、なかなか困った娘だねー」



…本当に。


あんなに苦しそうにしてるのに。なんであそこまで頼る事を拒んで、伸ばされた手を掴まないのか。


いっそのこと俺らが困るくらい我儘になって「助けて」って泣いてくれたら、どんなに楽か。



手を伸ばせば届くところにいるのに、届かない。


もどかしくて。悔しい。




い「どうしてあげるのがいいんだろうね」

し「……分からない、」

か「具体的にどうすればいいのかは分からないけど。俺はあいつがどんなに嫌がっても……聞き出して、力になってやる」


もう迷わない、そう言ったかるてっとさん。



じ「そうだね……じらいちゃんもAちゃんを助ける！」



俺たちが怪我をした時の異常に動揺する姿とか、朝は必ずと言っていいほど少し腫れて赤くなっている目とか。

今思えば、一人で苦しんでいたんだろうなと思うことが多々ある。



きっとAちゃんの性格上、ボスや佐々木さんにも頼っていないんだろうから。




か「あの分からずや女の本音を吐き出させてやる」

し「ゲンコツの一回や二回は覚悟してもろて」

は「暴力で聞き出そうとするのは良くないよ兄さん」

み「俺も一肌脱ぎますか」

じ「じらいちゃんも服脱ぐ脱ぐ！」

い「服は着ててよー」




俺らが支えてあげないと。一人暗闇にいるAちゃんを引っ張り出して、明るい世界に戻してあげるんだ。

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