おやゆびひめの日々 2

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あまりに宇田川くんが怯えているというかなんというか、うん、可哀想なので助け舟を出しに行くことにした。連帯責任ってことで大城くんも勿論一緒に連れていく。

「宇田川くんが可哀想だからやめなさい、大勢くん」
15「あ、Aさんっ！Aさんっもっおどりまっしょ！」
「踊らない。ほら、あっち行きなさい」

そういえば、不服なのか謎のポージングで反抗してきた。いや、何そのポーズ。試合中から思ってたけど、それはどう考えたってコショウじゃなくて塩振ってるからね。香辛料ならなんでもOKなの？

「ねぇ、ジャイアンツはヤバいのしかいないの？」
24「風評被害です」
「これだよ？」
24「まともなのもいます。あれは確かにイッちゃってますけど」
「でもキャプテンさんもあれよ？」

師匠！弟子！と叫びながらカメラの前でシャンパンを掛け合う2人を見れば、大城くんは疲れたような顔をした。

24「……ジャイアンツへの風評被害を否定できなくなりました」
「可哀想に」

その元凶の岡本くんは、弟子らしい村上くんと1本丸々掛け終わったあと、新しい瓶片手にこちらにやってきた。

25「呑んでますか？」
「いや、呑みはしないでしょ。掛けるならともかく」
25「美味いっすよ」
「……そっか」

岡本くんってやっぱり天然なのかな。ビールかけでビール思いっきり呑むのは、ちょっとイッちゃってる人たちの専売特許だから。いつだかの宇宙人さんはビールサーバーから直飲みしたりしてたけど。

55「Aさぁん！打ちましたぁ！」
「うん、知ってる知ってる」
55「あはは、いえ〜い！」

わたしの煮え切らない答えに不思議そうに首を傾げる岡本くんの頭にシャンパンが投下されたと思ったら、そのまま私の上にも掛けられる。目の前に人がいたら酒を掛けろとプログラミングされてるのかい、村上くん。

もう既にだいぶ掛けられて少しくらいじゃ何も感じなくなってきたので、適当にあしらうことにしよ。いや、嘘、冷たいものは冷たい。あったかいお茶とか欲しいな。

「はいはい、いえ〜い。私じゃなくて他の人にも掛けておいでね」
55「他？」
「あそこの二刀流とか」
55「あ、大谷さん！いえ〜い！」
16「おう！ムネ！」

生贄に翔平くんを差し出したつもりだったんだけど、どうやら返り討ちにされている。うぅん、二刀流は強いな。村上くんでも討ち取られちゃうなんて。


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シャンパンファイト楽しいけど、みんな出すのムズい…… あとから修正するかもです🥹

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