おやゆびひめの日々 3

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そんなこんなで、当日、ドライブデート。いつもより少しだけ真面目に化粧をしてスタジアムに向かえば、そこには既にぴっしりもリーゼントをキメた監督の姿が。
う〜ん、格好いい。サングラスの似合う男、ナンバーワンです。私統計で、だけど。

「遅れてすみません、監督」
81「おぉ、来たか、A。全然遅れてないから気にするな」

そんな気遣いが出来るところも好きです……っ！そりゃあんなに美人な奥さんも捕まえられるってわけよね。

内心身悶えしながらも、表面にはできるだけ出さず、「ありがとうございます」と笑って、助手席に乗り込んだ。

「2軍久しぶりです」
81「今永振りか？」
「ですね、楽しみ」

横須賀まで30分のドライブ。選手たちについての意見交換もそこそこに、娘さんと奥さんの話にシフトする。よっしゃ、それを目当てに今日は来ました。

81「今度娘がな、友達の結婚式に行くらしくてな」
「まぁ、素敵ですね。もうそんなお年に」
81「今24や、早いよなぁ」
「本当ですねぇ。去年お見かけした時に思いましたけど、本当美人さんですよね」
81「今度言っとくわ、喜ぶぞあいつ」

えぇ、本当ですか？美人さんがこんなおばちゃんに、美人って言われたところで喜びますかね。私は美人さんに褒められると嬉しくて仕方ないですけどね。

81「ただ、その話聞いたせいで……娘もいつか結婚するんかと思ってな」
「もしかしてちょっとナイーブになってます？」
81「おう、ちょっとな……」

まぁ確かに、監督は凪沙ちゃんに激甘ではある。でも仕方ないよね、あんなに可愛いし、娘さんは1人だけだし。そりゃ甘くもなるし、可愛がっちゃうよね。

81「あいつには、式で絶対に泣くって言ってある」
「連れてきたお婿さん、殴ったりしちゃ駄目ですよ？」
81「……おう」
「大丈夫かなぁ……」

可愛さが爆発するあまり、暴力沙汰とか笑えなさすぎる。頼むから凪沙ちゃんが泣くようなことだけはしないでください。
まぁ見た目に反して優しい人だから大丈夫だろうけど。

もしかしたら近いかもしれない未来を想像してしまったのか、ちょっと凹み始めた監督を慰めれていればいつの間にかDOCKが見えて来た。



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この間、あと1話って書きましたけど、終わりませんでした！あと1話です！

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