一人は好き でも独りは嫌だ

こいつ馬鹿だ ページ10

川西「…なんでバレー嫌いなの」



「…理由知ってんなら言う必要ない」



川西「お前の口から聞きたい」




もうここまできたら引き下がれない


それにこいつは絶対バレー部に入る


俺は負ける試合はしないからね





「…お前さ、独りって好き？俺一人は好きだけど独りは嫌い」




俺はただ黙ってこいつの話に耳を傾ける




「何か悩んでいる時とか一人がいいけど、周りから嫌われて拒否されて。

　周りから独りにされるの嫌なんだ。それを中学、高１の時味わって体験した



　独りが嫌だったら友達作らなければいい、仲間になんかなるなってすぐ解答が出た




　でも裏問題の解答が出た。そういう行動も独りになるって」




あぁ、こいつ馬鹿だな


周りに頼ることを忘れている




川西「俺はどっちも嫌いだよ」



「…」



今度はお前が黙って俺の話聞けよ





川西「悩んでいる時こそ誰かに相談して頼る


　たったそれだけじゃん」



「…は？」



川西「誰かに相談するってことは余程仲がいい奴か仲間だけ



　 あと、信じてみたいだけ」



「俺だって相談した。でも返ってきた言葉は俺が疫病神だから


　その時の俺の気持ちお前らに理解出来んの？」


川西「出来ないよ」


「だったら、」


川西「でもその気持ちに上乗せは出来る


　その時のお前の心情が、悲しい。でも俺らに相談した時のお前の心情は嬉しい



　 そう思えるような行動は俺らには出来る」


「…意味分かんない」


川西「そう？じゃあ今お前今どんな気持ちなわけ？」









相談したじゃん。俺に。

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