12つ目の解答 ページ14
Aサイド
あの後、真面目に話を聞いていたが特に特筆すべき点もなくいよいよ僕がここに呼ばれた理由が分からなくなってきたところに爆弾は落とされた
「……で、今回の作戦の一番のキーポイントは……お前だ、無能」
空気が凍り付いたように感じたのは決して幻覚等ではないだろう
今まで、辛うじて抑えられていた殺気が異様な程に膨れ上がったことを肌で感じ取りながら
無言で続けるように促す
そんな僕の態度が気に食わなかったのかグルッペンは顔を盛大に歪めてから言葉を紡ぎ始める
「先ほども言ったが、今回の戦争において一番重要な役回りがお前、無能だ。
その役回りについてだが……簡潔に言えば生贄」
……なるほどね
つまりこうだ、グルッペンが言わんとすることは
僕が生贄となり敵戦力を大幅に減らせ、ということであり
確実に、それでいて誰からも反感を受けないようにしながら……僕に死ね、と
……あぁ、作戦については申し分ない、寧ろこちらの消耗を最低限に抑えることを考えれば
これ以上良い作戦はないだろう
別に異議はない
死ぬことに対してもそれ程の抵抗はない
……まぁ、一つ突っ込むとすれば
「……これは規定違反では?」
その言葉にほんの少し、場がざわついた
僕が我々国幹部の立場に就くにあたって、グルッペンといくつかの規定を結んだ
そのうちの一つが……戦争、及び戦闘行為に一切の参加を認めないこと
理由はちゃんとあるが……話せば長くなるのでこの場では割愛しよう
そんな僕の疑問に薄ら笑いを浮かべたそいつは
「さぁ?何のことだか。それに俺はこの規定を破ってはいないゾ?
ただお前に求めているのは散歩だ。そこがたまたま戦地だった。違うか?」
そう、のたまいやがった
「……それならば、その役目、受けましょう」
認めたくはないが、今の僕に出来るのはこいつに従うことだけ
だから、さっさと任務を受けて息苦しいこの部屋から逃げようとしたのに
本日、2度目の爆弾が投下された
ゾムによって、
「……なぁ、その規定って」
――――無能が痛みを感じひん事と何か関係あるん?
カツン
僕がドアに向かっていた歩みの止まる音がやけに明瞭に響いた
―――――――――
少し、訂正しました
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イオネラ(プロフ) - 、さん» おお〜、見事に誤字ってますね〜。直しておきます (2020年3月28日 13時) (
レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 1ページ目、｢密｣は「秘密」とかに使われるものであり、この文の場合は甘い「蜜」となるべきでは？中学生ならそれくらい分かると思いますが。 (2020年3月28日 11時) (レス) id: 80989d8d85 (このIDを非表示/違反報告)
イオネラ(プロフ) - ここでリクエストは終了させて頂きます。沢山のご愛読、ありがとうございます!! (2020年3月22日 12時) (レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
イオネラ(プロフ) - ヒロインXさん» お褒め頂きありがとうございます!!zmですね。了解です〜!更新頑張って急ぎます← (2020年3月22日 12時) (レス) id: f9348e29a5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロインX - 突然のコメント失礼します。素晴らしい作品ですね！惚れました笑ゾムとの絡みが見たいです！お願いします。更新頑張って下さい！ (2020年3月22日 10時) (レス) id: be3281a2df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオネラ | 作成日時：2020年2月22日 1時
