＿＿キューピッド 5 ページ34
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携帯を手に取ろうとした瞬間、鳴り出した電話の音。
その表示を見ると、信じられないことに大野さんで。
え、大野さんから電話？
初めてのことでどうしようかと、迷っていると、ぽんと誰かに背中を押されたように感じて、気づけば、ボタンを押していた。
「もしもし。」
「あ、大野です。」
電話越しの大野さんの声は優しくて、少し掠れた声に、またひとつ胸がときめく。
「大丈夫か？」
「っ、はい、風邪だったみたいで、心配かけてしまいすみません。」
「あれ、なんか声、おかしくないか？」
「あ、これは風邪のせいで。
聞き取りづらかったら申し訳ないです。」
「ああ、そうだったんだな。
ご飯とかは食べられてんのか？」
「はい、なんとか。
昨日、彼女がうちにいたので、大丈夫です。」
彼女なんていないのに、
彼に心配をかけたくなくて咄嗟にまた嘘をついた。
それに大野さんこそ、家では彼女が待っていると思うから、俺なんかのために時間を無駄にしてほしくない。
そう、思ったのに。
「… そっか。なら大丈夫だな。」
そう返された言葉に、元気はなくて。
もやもやした気持ちを抱えたまま、電話が切れた。
どうして、元気がなかったんだろう。
彼女さんと上手く行ってないのかな、
それとも喧嘩した、とか？
なんて、俺が考えてもどうしようもないことを、考えては、もやもやして。
眠れない夜を過ごしたのだった。
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もふ(プロフ) - きよさん» コメントありがとうございます。ずっと寝かしていたお話にご感想をいただけて、嬉しいです。きっと何処までも続いていくふたりの恋路を見守りながら、またふたりを描けたらいいな、と思います。再開までもう少しお待ちいただけたら、幸いです。 (2021年10月16日 17時) (
レス) id: 8ef6cca80b (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - 花咲*さん» 温かなお言葉をありがとうございます。大好きだと言ってくださって、とても嬉しいです。大好きなふたりをまたここで描けるように、心を暖めていきたいと思います。再開まで、もう少しお待ちいただけたら幸いです。 (2021年10月16日 17時) (レス) id: 8ef6cca80b (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - もふさん、可愛いお話しありがとうございます。女の子翔ちゃんならそのままでと思ってしまいそうなのに、翔くんの事なら何にも動じないで信じ、ありのままを愛せる智くんが最高です。想いが強くて女の子になっちゃう翔くんも好きです。このお二人にまた合いたいです。 (2021年10月13日 12時) (レス) @page44 id: 6c6ffed641 (このIDを非表示/違反報告)
花咲*(プロフ) - もふさんのお山のお話が大好きでした。お山信者の私はお山のお話を読むことですいつも癒されていました。ありがとうございました。また、もふさんがここに来てお話書いてくれる日を夢見て待っています。お話残して下さりありがとうございます。 (2021年10月12日 22時) (レス) @page30 id: 7a9a23c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - きよさん» いつもお優しいコメントをいただき、とても支えになっていました。本当にありがとうございます。とにかく甘いふたりが好きな私にとって、今までのようなお話を書くには少し時間が必要で。心が落ち着いて書きたいと思えた時に戻ってきます。お待ちいただけたら幸いです。 (2021年10月4日 14時) (レス) id: 8ef6cca80b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふ
| 作成日時：2021年2月7日 0時
