父さんと呼べないで２ (ページ44)

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和side

父さん、

聞こえているかな？

和「俺、頑張ってるよ」

線香の煙が空へのぼっていく。

綺麗な花は生き生きとしている。
まるで、俺の反抗期に怯むことなく向き合ってくれた父さんのように、今を力いっぱい生きている。

和「俺、俳優になるのが夢だったの。父さん知ってただろうけど、正直今でも憧れてる。…でもやっぱりね、父さんみたいに自分と戦う人の手助けをしたいんだ。

"幸せだった"って言ってもらえるように…

辛い思い、、、させないッ、」

父さんのお墓に優しく手を置く。

和「父さんは…幸せだった？俺が息子で良かった？……俺、分かんないよ」

二度と戻らない現実に涙が止まらなかった。

もっとあの時、、今更思っても遅いんだ。

和「絶対に、もう誰も悲しませないから。ちゃんとみんなに恩返しするから、だから…

父さん、見守っててね」

照りつける太陽で暑くなった石に水をかける。

和「今日もいい日になりそうだ」

「パパー！」
「かずくーん」

和「はいはーい」

新しい家族と共に。

end.