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点滴の夜 ページ43
和side
学校終わりに父さんの病室に寄る。
最近日常になりつつある。
和「夜ご飯食べれた？」
翔「なんか、気分悪くて」
点滴をされた左腕を見て分かった。
また食べられなかったんだ。
和「浅見先生に言った？」
翔「うん、肺炎かもしれないって」
確かにたまに苦しそうな呼吸音は聞こえていた。
和「咳とかは？」
翔「咳止め入れてもらった」
てことは、さっきまでは症状があったわけか。
翔「…怠いから寝るね」
珍しく自分から目を閉じた。
いつも面会ギリギリまで起きてるのに…疲れちゃったかな？
和「じゃあ、俺も帰るよ？」
もう返答はなくて、小さな寝息が聞こえた。
その夜中、父さんは急変してICUに運ばれた。
もう戦う気力はとうに尽きていたことくらい、俺は分かっていた。
覚悟を固めるしかなかった。
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作者名：あらぶゅ
| 作成日時：2016年5月30日 0時
