父さんと呼べないで２ (ページ40)

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憧れの人ページ40

和side

雅紀は今日泊まることになっていて、そしたら潤くんと智も便乗してきたw
賑やかでいいや！w

みんなでテレビを見ていたら父さんが部屋を出ていくのが見えて、すぐに後を追った。

和「…どうしたの？」
ベランダに座り夜空を見上げていたから、隣に腰を下ろした。

翔「…なんでもないよ」

ギュッと胸を掴んでいた手から力を緩めた。

本当にあなたは…

和「いいよ、俺の前では我慢しなくて」
俯いてしまったけど…そのまま続けた。

和「そのまま聞いて？…父さんの意識が戻らない間、何度か心が折れかけたの。でもね……父さん。過去の話全部聞いた、それで…」

肩を震わせて、微かに泣き声が漏れて聞こえた。

和「その瞬間、父さんは俺が守るって決めた。もう、悲しませないって決めた。だからね？もう、隠し事はやめて？全部、俺受け止められるから」

翔「…かず、っ」
ギュッと抱きしめられた。

翔「和を悲しませたくて、好かれたくて隠してたんじゃない。俺も同じように、親に捨てられて愛情をもらえなかったから…親という存在を和から奪いたくなかった。俺が父親…もしかしたら、これが和をもっと苦しめてしまったのかもしれない、」

辛そうに話す父さんの背中を優しく摩る。

和「誰だって初めは戸惑うもんだよ？…徐々に理解し合えればそれでいいんだよ。翔ちゃんは俺の大切なお父さん。それと同時に憧れの人」

翔「…ｹﾎｯ！、ｹﾎｯｹﾎｯ」
和「ちょっと、大丈夫？」

翔「嬉しすぎてむせた」

そんな、天然なとこも大好きだ。