仲直り ページ29
雅side
ある日急に和が学校に来た。
そろそろ声をかけてあげようと思った矢先だったから驚いてしまった。
雅「かず、おはよう」
和「おはよう。てかさノート見せてよ」
当たり前のように席に座って机に詰まった手紙やらプリントを引っ張り出した。
当たり前であることに間違いないのに…
和「お前まさかノート取ってないんじゃねえよな？」
雅「ばかにすんなよ！ちゃんとやってるよ」
普通に笑って俺をからかってくる和が目の前にいるのが久しぶりで。
嬉しいのに驚きもあって。
戸惑いを隠せなかった。
あいつらももう和をいじめることはなくて。
平和に2人でいられる時間がとてもゆっくりに感じて、それがなんとも心地よかった。
和「ねえ、寝ながら書いたろこれ」
雅「…だって、」
和「読めねぇってこれww」
雅「文句言うなら見るな」
「これ、使えよ」
和「…え？」
和をあれだけいじめたくせに。
「こいつ、お前のことばっか考えてろくに授業聞いてなかったし」
恥ずかしい…
「…俺のせいだから。本当に悪かったと思ってる」
和「別に怒ってねえし。お前らやることが子供すぎなんだよ」
立ち上がって胸を小突いた。
「…わりぃ」
和「ただ………
父さんのこと悪く言われた時は本気で殴ってやろうかと思った」
聞いたことがない低い声でそういった。
和「ノート借りるわ。ありがとうな」
「うん、返すのいつでもいいから」
自分より翔ちゃんを悪く言われることを昔から嫌がっていたけど。
最近はそれが分かりやすく態度に出ていて…
本当に和は翔ちゃんが大好きなんだからw
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作者名：あらぶゅ
| 作成日時：2016年5月30日 0時
