父さんと呼べないで２ (ページ12)

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血のナイフページ12

潤side

気づけば1時間翔に付いていた。

潤「あ、和待たせてた！」
智「…あっ」
まだ起きる気配もないから、俺は一旦車に戻ることにした。

潤「か、……」

え？

潤「えっ、ちょ…」
腕から血を流した和が座席にいた。

潤「おい、和…お前なにがあった！」
和「……父さん、、危ない、、」
そう言った和は涙を流した。

足元にはナイフが落ちていて…………

とにかく処置をしたくて、お姫様抱っこで担いだ。

和「…父さんっ…父さんがっ」
潤「翔は智と浅見先生が付いてるから大丈夫。心配すんな！」

救急室に入れてもらい、診てもらうことにした。

「出血が多いな……ガーゼ！それから血液検査して。輸血必要かもしれない」

輸血！？

俺が…和を置いて車を離れたから。

ちゃんと鍵を閉めたかも覚えていない。

翔の子供を…
傷つけてしまった。

「和也くんのご親戚か何かですか？」

潤「…和也の父の友達です」

「お父様をお呼びできますか？輸血が必要です」

潤「…翔は………」
ギュッと服を掴まれた。

和「…父さんは………だめ、絶対に」

分かってる…

でも、和はどうする？

お前を救えるのは……

潤「ちょっと待ってて。必ず戻ってくるから」

もしかしたら翔しかいないのかもしれない。

だって、父親だもん。