School Revolution-閉ざされた心- part5

丸いもの ページ35

A｢圭人先輩!!圭人先輩!!｣


私の側にぐったりと倒れる圭人先輩｡


左手首が微かに震えている｡


私は……どうすることもできないの？


こーやって､圭人先輩の名前を呼び続けることしか……｡


無力だ｡


何にもできない｡


でも……


A｢絶対に…っ……9人でデビューするんだから!!圭人先輩!!起きて!!｣


私は必死に呼びかけ続けた｡


___ｺﾄｯ


A｢けい…ん？何これ…｣


圭人先輩の体から落ちてきた丸いもの｡


何だろ…これ｡


端っこが赤く点滅してる｡


…よし､押しちゃえ｡


A｢えぃ……｣


……何も起こらないの!?


無駄な時間過ごしちゃった!!


A｢圭人先輩…ぁ､ここ寒いよね｣


私はそう思って圭人先輩を抱きしめ､背中を擦った｡


A｢圭人先輩､大丈夫だから…もぅ少しだから｣


圭人｢……っ…A……さん…｣


A｢先輩!?!?大丈夫ですか!?｣


圭人｢……だ…だいじょーぶ……だよ…っ｣


駄目だ｡


焦点も定まってないし､心臓の動きがとても速い｡


A｢先輩､私ここです!!｣


ｶﾁｬｯ__


さっき無駄な時間を作った丸いものを蹴ってしまった｡


圭人｢っ……それ…わすれ…てた｣


A｢え…？｣


圭人先輩は何かを探すように手を動かし始めた｡


……まさか｡


A｢先輩…これですか？｣


私は､さっき蹴飛ばした丸いものを圭人先輩に見せた｡


圭人｢ぅん……A…さん…これ……叩いて…｣


……え？


A｢叩くって…え？｣


圭人｢おねがい…｣


A｢……わかりました｣


___ﾊﾞﾝｯ!!

忘れてた　慧side→←伊野ちゃんHappy Birthday!!

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す