『スノードロップ』 -希望への道- 2

94 阿部side ページ45

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阿部｢目黒､落ち着いた？｣




目黒｢………ぅん…｣




舘さんには下に行ってもらい､今は俺と目黒の２人




さっきの様子から……別人格にも昔の記憶が入り込もうとしている




阿部｢目黒……｣




目黒｢……ん…？｣




阿部｢…いろいろ聞いてもいい？｣




目黒｢……いい…よ｣




目黒の別人格がどこまで理解しているかわからない




だからこそ…今聞かなきゃダメだ




阿部｢”君”は…何から”目黒”を守ろうとしてるの？｣




”彼”に自覚があるのなら…解決できるかもしれない




目黒｢……くら…やみ…｣




暗闇？




阿部｢暗闇って？｣




目黒｢…にげないと……れん…こわれる……｣




”れん”って…目黒のことだよね




目黒｢…ふうまくん……たすけて………くれた…｣




菊池風磨くんが助けてくれた？




阿部｢助けてくれたって何？｣




目黒｢…たすけて……くれ…た…｣




…今日はもう難しいかな




阿部｢ごめん目黒｡今日はもう聞かないから……｣




俺は完全に混乱している目黒を抱きしめた




焦点があってない




阿部｢目黒大丈夫だよ､落ち着いて…｣




声を掛けるが､返事はない




ただ目黒は､震える手で俺の腕をギュっと掴んでいた





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