Liar:39 神山side ページ40
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心が痛い
ずっと悪魔が俺の胸に槍を刺しとるみたいや
チクチク…チクチク……
流星のこと…見れへん
見たら…泣いてまう
声もやばいわ
我慢出来んくなって、俺は椅子から立った
照史「神ちゃんどーした?」
神山「ちょっと飲みもん買ってくるわ」
流星がおる方を一切見ずに、足早に楽屋を出た
気まずすぎるこれは…
神山「ハァ……」
ため息をつきながら自販機でコーヒーを買う
ガコンッ
神山「…あれ?」
コーヒー押したつもりやのに、落ちてきたんはファンタグレープ
ほんま最悪
「ぁ、お疲れ様です!!」
なんか声した
神山「…ぉ、岸やん。お疲れ」
後ろ見たら、キンプリの岸が若干緊張した様子でおった
岸「神山くんも撮影っすか?」
神山「おん。Myojoさんのな」
岸の質問に答えながら、自販機からファンタグレープを取り出す
岸「ぇ、神山くんもファンタ飲むんすか??俺めっちゃ好きなんすよ!!」
神山「いやー、これ間違えて買っちゃってん」
岸「ぇ、まじすか!?神山くん、何買おうとしてたんすか?」
神山「このブラックコーヒーやで?」
"大人っすね〜"と言いながら財布から小銭を取り出した岸
ガコンッ
岸「神山くんどーぞ」
岸の手には、俺が欲しかったブラックコーヒー
神山「え?」
岸「俺、ファンタ飲みたいと思ってたんで、交換しましょ?」
"もうこれで世界平和です!!"…なんて変なことゆーとる
純粋やな…コイツは
神山「おーありがとうな!!!!」
岸「…やっと笑ってくれましたね」
……え?
岸「神山くんは笑顔の方がかっこいいっす!!」
"も、もちろん、落ち込んでてもかっこいいっすけど!!"とフォローを忘れやん岸
神山「…ありがとうな」
岸「いえいえ…じゃあ、俺はこれで!!」
ペコッと頭を下げた岸は、笑顔で走っていった
………せやんな
笑顔でおらなあかん
俺はプロや
こんなんでくたばったらあかんて
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作者名:霧咲シク | 作成日時:2019年7月13日 12時