その24 ページ25
時は戻り、始業式
『(…兄さん、あんまり焦ってなさそうだけど大丈夫かな…)』
先生の公認は得られたものの、安心はできない
もちろん受験をしなくちゃいけないし、兄さんの学力がそこに届いているのかもわからない
最悪の場合…
『(…て、いやいや、そんなこと今考えるべきじゃないよね…)』
周りがどうこう言っていい事じゃない
もちろんそれはわかってる
『………』
でも…
セー「あとちょっとで一年生、終わっちゃいますねぇ」
式が終わり、教室へ戻った私達は雑談を始める
リヒ「そうですね…3学期といっても2ヶ月ほどしかありませんし…」
『はやいねー』
なんて他愛のない話を楽しみながら、そうかもうちょっとしかないんだな、と再認識する
そう思うとこの一年間楽しかった
クラスにはロマーノがいたし、セーシェル達とも仲良くなれた
そんで兄さん絡みの上級生とも仲良くなれたし、人望には恵まれた
『結構恵まれてたんだなー』
リヒ「…?」
『あ、いやこっちの話』
するとポケットの中に入れておいたスマホが小さく通知音を出す
『ん?』
私はスマホを取り出し、通知を確認する
『(…兄さんだ)』
私は兄さんから来た通知をタップし、トーク画面を開く
[今日フランスんちで勉強して帰る。遅くなるけん先ご飯食べてていいよ]
とトマトのスタンプと一緒に送られていたメッセージ
『……』
リヒ「Aさん?」
『ん?あ、ごめんね、話の途中で』
リヒ「いえ、その…少し寂しそうな顔をしてらしたので…」
『え…?寂しそう…?』
私が?
リヒ「あ、いいえ?なんでもありません」
『…?』
『…』
放課後、私はリュックを掛け一人で家へ向かう
なんだか足取りが重い…ような気がする
[遅くなるけんご飯先食べてていいよ]
『…』
…一人か
いや、修学旅行ときとかも兄さんいなかったじゃない
食べ終わった後携帯確認したらテレビ電話めっちゃかかってきてたけど…
お父さんとお母さんは今ヨーロッパ旅行してるし…
一人…か
『(…ちょっと寂しい…かも…)』
すると後ろからリュックを軽く叩かれ、振り返る
ロマーノ「よっ」
『…ロマーノ』
ロマーノ「遂に本気出したんだなあいつ」
『…まぁ、ちょっと遅すぎる気もするけど…』
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天崎@風音(プロフ) - サクラハナミズキさん» しゃぁぁあ!!頑張ってください! (2020年4月12日 10時) (レス) id: 1d82dd420f (このIDを非表示/違反報告)
サクラハナミズキ(プロフ) - 天崎@風音さん» しゃぁぁあ!!コメント嬉しいです!!ありがとうございます! (2020年4月11日 19時) (レス) id: f8522c655c (このIDを非表示/違反報告)
天崎@風音(プロフ) - しゃぁぁあ!!更新!!いつも楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年4月4日 13時) (レス) id: 1d82dd420f (このIDを非表示/違反報告)
サクラハナミズキ(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» 笑って頂き嬉しいです笑笑笑最後まで諦めないのが親分クオリティーですから笑笑笑 (2020年3月6日 8時) (レス) id: f8522c655c (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 激無図大学wwwwwwwそしていつもの如く親分が可愛いッ!!!!ありがとうございますッ!!! (2020年3月5日 2時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サクラハナミズキ(前名:桜 水樹) | 作成日時:2017年7月12日 16時