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貴方 side
いつからだろう?
彼に出会ってから、時々まるで自分が自分じゃないような…
そんな感覚に襲われるときがある
あの日あの時、偶然あの場に居合わせて救えた命。
でもそんな光景毎日のように見ていて、命が止まる瞬間も、消えかかっていた命が再び動き出す瞬間も、たくさんたくさん見てきた
『見慣れた光景』のはずだった
彼を助けたのも特別なんかじゃなくて
ただそこに消えかかっている命があったから。
それを救うのが私の仕事で、私に出来ることだった
『ただそれだけ。』
そう自分に言い聞かせていた
病院で目を覚ました彼と目が合ったとき、真っ赤な髪の毛から覗く彼の瞳は私を真っ直ぐに捉えていて、金縛りにあったみたいに彼から目が離せなくなってしまったんだ
彼は奇抜な髪色からは想像できないほど芯の通った人で、youtubeやアバンティーズに対する想い、色んなことを知れば知るほどいつの間にか彼の魅力に惹かれてしまっていたのかもしれない
その反面、youtuberとしての彼を知るにつれて、いかに彼がたくさんの人に愛されていて、自分とは住む世界の違う人間なのかを思い知らされた
だから心のどこかで一線を引いていた
彼が日本に帰ったことで、私の日常は彼と出会う前に戻るはずだった
だけど、時間が経てば経つほどに私の中で彼の存在は大きくなっていった
こんな気持ち知りたくなかった
だからずっと気付かないふりをしていくつもりだった
…………なのに
エ「……Aちゃん?」
ほらまた
君は突然私の前に現れて
私の心を掴んで離さないんだ。
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ゆんゆん(プロフ) - とても面白いお話です!更新楽しみに待ってます! (2019年10月2日 21時) (レス) id: 91470d6548 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - くうさん、コメントありがとうございます^ ^是非頑張ってたくさんの命を救って下さい!応援しています! (2019年5月19日 22時) (レス) id: e5c0843c37 (このIDを非表示/違反報告)
くう - 私、この小説と同じことを思ってました…私エイジさんのことがあって、海外で医者になろうと思ってます。言語が伝われば一秒でも早く人の命は救うことができますからね!^ ^ (2019年5月19日 0時) (レス) id: 1ebd2943c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんだ | 作成日時:2019年5月9日 14時