あの日俺を救ってくれたのは/Eiji

09. ページ11

彼はすぐにICU(集中治療室)へ運ばれ、私は空さんと共に処置が終わるのを待っていた。


リ「……みっくんに電話してきた！明日の便でえいちゃんの家族と一緒にこっちに来るって」

そ「そっか、ありがと。りっくんAさんと一緒にここにいて。俺マネージャーさんに電話してくるわ」

リ「うん、分かった」

空さんは少し足早に病院の外へ出て行った。



「…あの、マネージャーさんって？」

聞かなかったことにするか迷いながら、少しでも場の雰囲気を明るくしようと話しかけた。

リ「…あ、えっと……実は僕たち日本でyoutubeやってるんです。えいちゃんと僕と空と、あともう1人みっくんってゆう中学の同級生と4人で」

「え、youtuberの方だったんですか？！」

リ「いや、そんな大した者ではないです…！！」


アメリカで生活している数年の間に、日本のyoutubeもかなり注目されてきてるって噂は聞いてたけど、まさか日本のyoutuberだったなんて…



「私いつもyoutube見てます！…って言ってもこっちのyoutuberばかり見るので日本のyoutuberは全然知らないんですけど…」

リ「僕もアメリカのyoutuberはよく見ます！やっぱり本場のyoutuberの考える企画ってものすごい規模が大きくて、国全体がyoutubeに協力的ですし、動画制作しやすいだろうなって」





youtubeの話をする陸さんの表情はなんだか少年みたいで、強張っていた表情が少し和らいだので安心した。

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