僕らはずっと… (ページ7)

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07.迷子の彼目線ページ7

side O

おいらは今すごい迷子になってる。

初めての登校ってことで姉ちゃんが張り切って朝起こしにきてから眠たくてたまらない。

だからぼーっと体育館を目指して歩いていたら気がついたら新入生だと思う人は朝も早くて元から少なかったのに広い校舎のなか誰1人いなくなっていて完全に迷子。

そんな時に理事長室と書かれた部屋から1人の生徒が出てくるのが見えた。

向こうは気づいていない感じだったので声をかけて体育館の場所を聞こうと近づこうとし顔を見た瞬間

時間が止まったのかと思った

色んな感情が駆け巡ってきて仕方なかった。

涙が溢れてきそうだったけど精一杯に堪えていると
向こうが気がついたみたいでこっちをみて驚いていたからもしかして…と思ったけどそんな事はある訳もなく向こうはとりあえず笑ってみようと思ったのか笑いかけてきたからおいらは笑いが零れた

そして迷子になっていたおいらをほおって置けなかった彼は体育館まで一緒に行ってくれた。

体育館につくとクラス発表の紙が貼られていて彼と同じクラスだったのが嬉しくてつい"翔くん"と口から出てしまった

驚いた様子だったがなにかに納得したみたいだった。

すると彼は笑顔でおいらを"智くん"と呼び、思わずはっとし顔をあげて確かめてしまった。
独特なイントネーションの"智くん"こんなことがあるのだと思った。

ほんの一秒にも満たない確認だったので翔くんには何が起こったかわかっていない様子で良かった。

体育館の入口付近にいたおいら達はみんなが登校する時間になったのか人が多くなりとりあえず席に座ることになったので席を探していると翔くんに笑われたのでちょっと機嫌が傾きかけ、おいらは口を尖らすと次は盛大に吹き出した。