僕らはずっと… (ページ4)

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04.初登校ページ4

side S

「あ、ここでいいよ。乗用車で送り迎えがあるなんてすっごい目立つ。
櫻井家の事は内緒にするんだからね！」

高校では櫻井家の人間だということは伏せておくことにした。

３年間ぐらいSKFの子息だということを伏せて生活してみたいという好奇心からでもある。

「左様でございますか。
ぼっちゃま、大旦那様が学校に到着次第、理事長室に来るように仰られておりました。」

運転手の一ノ瀬が車を停め、俺の近くのドアをあけ、要件をつたえる。

「わかった、ありがとう。帰りは連絡するから」

「はい。かしこまりました。
いってらっしゃいませ。翔様」

一ノ瀬がうやうやしくお辞儀をし、俺が歩き出すまでまつ。

「はい。いってきます」

俺は今日から通う学校は『桜ノ宮高校』といって、私立高校だ。偏差値は特別高いわけでも低いわけでもなくて一定の学力があれば入れるほどの学校だ。

だけど、あの櫻井の会社、SKFが経営しているというから有名のうちにははいるし、櫻井家とお近づきになろうとする企業の子息、令嬢が通わされるということは珍しくないので敷居が高いとは言われている。

今日はまだ朝が早かったみたいだったし、人がまばらだったので学校の近くで降ろしてもらったから思ったより早くついた

俺は校門をくぐりぬけた瞬間フワッと風がなびき、胸がドクっと高鳴った。

俺は高校生への1歩を踏み出したのだった。

_________カチッ__

なにかのなる音が風に混じって聞こえたような気がした。