03.居間 ページ3
side S
「凛おはよう」
「兄さん！おそい！」
妹の凛は俺のひとつ下の14歳で特技は早起き
美容には気をつける意識高い系なんだってこの前自分でいってたからそうなんだと思う。
まぁ、あんまり分かんない
でも朝は4時起きでジョギングいってストレッチしてってしてるって言うからすごい。
「ちげぇよ！俺が遅いんじゃなくて凛が早いんだよ！まだ6時だよ」
「私4時に起きてから朝ごはん食べてないからお腹すいたんだもん」
俺の家は親が小さい頃から多忙でいなかったからご飯は余程の事がない限り兄妹で食べることが習慣になっている。
だから凛はどんだけ早起きでも朝食は俺たちが起きてくるまでご飯を食べようとしない
「でもまだ玲(りょう)が起きてきてねぇぞ」
「ほんと！ばあや今日は玲に手こずってるわね」
と凛と話してると しょうにぃ〜 と元気な声と共にバタバタ駆けてくる音が聞こえてきた。
そしてガチャっと居間のドアを開けて真っ先に俺に飛びついた
「うおおっ！玲おはよう」
「翔にぃおはよう！！」
「玲、私への挨拶は？」
「あ、うん。凛ちゃんおはよう」
はははは凛にはテキトーだな。
玲は俺と6歳離れていて今は8歳だ。6歳も離れてるから喧嘩もしたことないし、小さい頃からよく遊んでたから俺の事をよく慕ってくれている
「玲ほんと大きくなったなぁ！にぃもう抱っこできなくなるかもなぁ。明日から３年生だもんな」
「そうだよ！明日は始業式！翔にぃは今日が入学式でしょ？じぃじいるかな？」
「玲、外でじぃじはだめよ。お爺様と呼ぶのよ」
「凛ちゃんは細かいなぁ！今はお家じゃん。お外ではお爺様って呼ぶし、翔にぃと凛ちゃんも兄上様、姉上様って呼んでるじゃん！」
こんなに小さくても俺達は櫻井の人間。
家の中ではこんなラフだけど1歩外に出ると櫻井の名がどこに行っても付きまとうから言動は小さい頃から叩き込まれている
「んーはいはいそうね〜。
じゃあご飯をいただきましょうか」
結局面倒くさくなって流し始めた凛の言葉で俺たちは朝食を食べ始めた。
ご飯中はよく話す玲の話を聞いたり、俺は今日の入学式の新入生代表のスピーチに選抜されたのでそれについて等と当たり障りのない会話をした。
「兄さん支度はできた？
もう出るんだって。
一ノ瀬が玄関先で待ってるわ」
「わかった！ありがとう」
真新しい制服に手を通し俺は新しい学校へと胸を高鳴らせ、
俺は行ってきますと妹弟、使用人達に告げ車に乗りこんだ
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作者名：凛月 | 作成日時：2017年6月11日 15時
