【BTS】ブスと罵られる紅一点の奮闘

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JN side



『かんぱーい！！』



美味い！なんてじじいのように呟くAちゃん。可愛い。



メンバーに秘密でオフの日に飲みに誘ったら秒でオッケーが来てこうなっている訳で。普通男と2人とか警戒するでしょ。

あぁ、でもAちゃんは初対面の人でも簡単に信用しちゃいそう。

詐欺に遭いやすいよね、多分。だからあの変態ナムジュンに優しくされて騙されるんだ。




…メンバーじゃ無ければ良いのに。




『あ、ジンさん。これ美味しい！』

「どれ、オッパも食べる！！」



Aちゃん僕のことをオッパとは言わない。


何のこだわりだろうか。今度聞いてみようかな。








.







.








『ジンさーん！！ぎゅーしましょう！！』


案の定酔いが回って頬を赤らめながら手を広げるAちゃん。


…だと思ったけど。ほんと馬鹿だな。うん。




「はいはい、ぎゅう。」

『うへへ…ジンさんは落ち着くね、』
「そう？」
『グガはぎゅーしてくれない…』



僕は余裕でするけどね。

メンバーはAちゃんとの距離をちゃんと考えてやってるけど僕は攻めちゃうからね！！





「………ぽっぽする？」





どうせ明日になったら覚えてない。

冗談半分でそう言ってみた。








『ん、良いよ！』




「…へ？」







思ってたのと違う。


むちゅ、と唇を突き出すAちゃん。





い、いや。待ってくれ。



…にしてもほんと色気ないな。こんな時まで色気無いな。マジで。うん。









……ずるいオッパを許して。









ちゅ、と 軽いリップ音が鳴った。



…最後までチキンな僕は、せっかく突き出された唇を無視し、頬へと口付けた。






「……」

『……』







「……あぁ！！もう！！！Aちゃんの馬鹿！！」




『やや！なんちゅうこった！！！』






理不尽ながらAちゃんにそう言い慌てて離れた。





こ、これはいっそ気の迷いだ。そう、違うんだよ。

これは僕じゃない。僕の中の何かがやってしまった事なのだ。





唇ではなくとも、まだ感覚が残っている自分の頬を慌ててぶっ叩いた。


お、思い出すな僕。なにぽっぽなんかしちゃってんだ馬鹿！！





…も、やだ……。

何でそんな可愛い顔してんの…。






「…ヒョンが、一番だからね。」




気が抜けたのか眠ってしまったAちゃん。



もう、僕は君を許しません。

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