野に咲く薔薇に愛を刻む【呪術廻戦】 (ページ30)

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羨ましいですページ30

昨日は夜ご飯も食べずに眠ってしまったので、お風呂に入っていた時からずっと腹の虫が鳴いている。
冷蔵庫には昨日の晩ご飯になるはずだったのり弁当が入っているはずだ。
朝から食べ過ぎな気もするが、昨日の夜を食べていないのでセーフだろう。
部屋に戻り、弁当を取り出す。
電子レンジなんてないので冷たいままのご飯だが、これはこれで美味しい。
しばらく静かにもぐもぐ口を動かし続けて、弁当を全て食べ終わった頃には湯上りの熱は消えていた。
傍にあった髪留めを手に取り、邪魔くさい髪を髪を後頭部で雑に結ぶ。
鏡を取り出して自分の姿を見てみるが、そう酷い仕上がりではないので良しとしよう。
というかこれ髪の毛短かったら本当に私男の子みたいじゃないか。
身長が小さいからそんなことにはならないと思うけど。

朝早く起きたのに特にすることもないので、ニュースを眺めていると、コンコンとノックする音が聞こえた。
時計を確認すると、午前六時前。
こんな朝早くに一体誰だろうか。
扉を開けてみると、立っていたのは黒い壁……もとい五条先生だった。
ドアの脇に寄りかかって、にこやかに挨拶をされる。

「おっはよ～。あれ、もう制服着てるの、早いね？」

似合ってるじゃん、と言いながら体を前に傾けこちらを覗き込んできた。
そうまで背が高いとこっちを見るのも一苦労ですか、羨ましいなオイ！！！
それはそうとして、こんな早朝から何用だろうか。
起きていたからいいけども。

「おはようございます。何か御用ですか？」

「うん、一年生全員で石川ね。僕このまま出張だから、野薔薇にも伝えといて。
あ、悠仁と恵には伝えてあるから現地で合流してね。」

任務、ということだろうか。
それにしても五条先生もこれから出張だなんて、忙しいんだなこの人。

「それは分かりましたが、野薔薇ちゃんの部屋すぐそこですよ？なぜ私に？」

「いや～、一応初任務だから本人に言った方がいいかなーって思ってさ。」

じゃ、頑張ってね～。
と手を振ってそのまま先生は行ってしまった。