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多分いけます ページ23

さすがに純粋に心配してくれている樹さんに
『運命の人(独断)のために行くので大丈夫です』
とは言えない。

「あ、でも好きな子のために行くんでしょ?」

「え、なんで知ってるんですか。」

「父さんから聞いた。
……敬語外していいよ?親戚なんだしさ。」

何 故 そ こ ま で 話 し た 理 さ ん 。
なんか申し訳なくなってきた、でも事実だから言い訳ができない。

「正直ちょっと安心したんだよ。
俺より年下の、しかも女の子をさ。今まで行ってた学校辞めて呪術師にさせるとか、マジで親父何考えてんだ、って思ってたからさ。高一でやっと学校にも友達にも慣れてきたとこだと思うし。
でも呪術師になるため〜とか、親からの圧で〜とかじゃなくて、好きな子と同じ高校に入りたくて行く、って言うならちょっと辛くないじゃん?」

心底安心したような表情で、樹さんは笑った。
ブチギレられると思ってたから驚いた。
この人、マジでいいひとなんだな……。

「……怒らないんだね。そんなふざけた理由で呪術師になるなんて〜とか。あ、さん付け不要だよ。」

「あ、そう?寧ろ怒っていいのはAの方だよ。
今まで呪術師とか知らなかったんでしょ?それなのに適性があるからって理由で呪術師させられちゃうんだからさ。少なくとも俺はイラついたよ?
だから、呪術師になる以外の明確な目的を持って呪術高専行くなら良いかなって。」

「そっか。」

その後樹さんはお近付きの印に、と一緒にゲームをしてくれた。
怪我で右手を使えなくても、樹さんはとても楽しそうにゲームをしてくれた。

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作者名:枯道 | 作成日時:2021年1月24日 10時

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