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親子ですから ページ18

「…東京都立呪術高等専門学校。
主に東日本の呪術師の任務の斡旋やサポートを行う学校だ。俺と理もそこ出身。」

黙ったままの私を見て、父は言った。
それがなんだと言うのだろうか。都立の学校はカッコイイでしょって?

「……それが?」

苛立ちを隠せずにぶっきらぼうに言い放つ。
じと、と父さんの顔を見ると変ににやにやしている。
より腹が立つ。何なんだ。

「そこなぁ、表向きは宗教系の私立高校なんだよ。
…今日会った三人、呪術高専の生徒だぞ。」

「行く。」

即答。

完全に父に誘導されている。
しかし、おそらく父の反応を見るにあの三人が呪術高専の生徒なのは事実なのだろう。
ならば、私が呪術師になる理由は十分だ。
釘崎さん達に会えるなら、戦う理由なんてそれだけで十分だろう。

「…え、ちょっと待ってついていけないのだけど。
いいんですか?
もっとなんかこう、『家を残せるなら誰でもいいのか、ふざけるな!』みたいな、『自分の息子が怪我して気絶中なのに跡継ぎの心配か!』みたいな意見は無いのですか?」

「あったけど無くなりました。」

無くなった!?と驚愕している理さんに、自信を持って言い放つ。

「私は雪下要の娘ですよ、好きな人のためなら自分の小さな不満なんて意味はありません。」

「……そういうとこほんと親子だな…。」

理さんは小さなため息とともに呟いて、諦めたように笑っていた。

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作者名:枯道 | 作成日時:2021年1月24日 10時

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