質疑応答ー呪霊について(会話文のみ) ページ14
「Aさんは、呪霊についてどれぐらい知っている?」
「え?人の呪いでできたお化けみたいなものって言われましたけど…。見える人は少なくて人間にとって害があるものだから、見つけたらとりあえず全部消し飛ばせって言われました。」
「……いや、間違ってはいないよ。大体は合ってるんだけどね…。」
「だって詳しく言ったら実家避けてる意味ないだろ。Aは小さいやつならすぐ消し飛ばせるし。」
「…まあ、それもそうか。では、君のその情報にいくつか付け加えさせて欲しい。
呪霊というのは人の負の感情でできた異形の存在で、ほとんどの人間は視認できないし、触れることも出来ない。それは合っているよ。
そして、呪いだからコミュニケーションは不可能だし、大体の呪霊は問答無用で人間を殺しにくる。
日本国内の怪死者や行方不明者は年間1万人を超えているのだけど、その殆どは呪霊によるものなんだよ。」
「……え、そんなに危険なものなんですか?あんな小さいやつが?」
「Aに近寄ってくるやつは低級のやつばっかなんだ。厄除けの呪符持たしてるからな。」
「低級?強さとかあるの?」
「上から特級、一級、二級、三級、四級まであるよ。四級より弱いのは蠅頭と呼ぶね。
君は要が作った「呪力が弱いのを呼び寄せる代わりに呪力が強いものを寄せ付けない」呪符を持ってるから、四級と蠅頭はよく近づいてくるけれど、それ以上はほぼ近寄ってこないはずだよ。」
「成程、いつの間にそんなものを…」
「初めて呪霊を見た時にあげたお守りがソレ。今も持ってるでしょ?」
「これそんなんだったの!?」
「まあとにかく、君が今まで見てきた物は本当は危険なものだったんだ。」
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作者名:枯道 | 作成日時:2021年1月24日 10時