無駄。 ページ5
「呆気ないなぁ………」
あんなに啖呵切ってたくせにすぐ倒れちゃうんだもん。
私はトレイ君の目の前に座り顔をあげてあげる。
メガネはヒビ割れて、クローバーのマークは少し血で汚れてた。
「さっきから思ってたんだけどさぁ。なんで本気で戦わないの？」
トレイ君に話しかけるけどぐったりしてて動かない。
多分気絶してるんだろうけど。
「もしかして同情で戦ってる？だったら勝てるわけないじゃん。私は殺すつもりでやってるのに、優しすぎるんだよ」
ﾄﾚｲ「………と………から……」
「ん？」
トレイ君の顔に耳を近づける。
ﾄﾚｲ「Aと、約束したからだ………」
「約束ぅ？何それ。私トレイ君と何か約束したっけ」
見に覚えがないんだけど。
ﾄﾚｲ「小さい頃、言ったろ………『私が間違ってたら、正しくして』って……」
あー、確かにそんなこと言ったかな。
「でも、そんな過去のこと、今更言われてもねぇ」
ま、いいや。私はトレイ君に背を向けた。
すると。
ユウ「A、先輩？」
「…ああ、ユウさん？なんで来たの」
私は怒る訳でもなくただ純粋な疑問として聞いた。
後ろにはエース君、デュース君、ジャック君、エペル君がいた。
一年生集合したのかー…………
ユウ「私の、せいなんですよね？私が、嘘言ったから…」
「違、」
ｼﾞｬｯｸ「おい、ユウは何もしてないだろ！！」
ﾃﾞｭｰｽ「そうだ！それに、皆も傷つけて………」
ジャック君たちが話に割り込んでくるので魔法を使う。
するとジャック君とデュース君の口に赤いばってんマークがつく。
「私はユウさんと話してんの。邪魔しないで？」
私はゆっくりユウさんに近づく。
「ユウさん。違うよ。私が許せないのは友情だのなんだの言ってるくせに嘘ついて、すぐ見捨てるこの人たち。ユウさんを守るためでもあるけど」
私が、ヒーローでいるために、ね。
ユウ「そんな、私はこんなの望んでない！！私は、A先輩に辛い思いしてほしくないだけなんです！！」
「はぁ？…………あー、じゃ私がヒーローぶってたのは無駄だったわけ？」
ユウ「え？」
じゃあ、なんで私は今まで頑張ってたの。
どうして努力してたの。
どうして、こんな我慢してたの？
「……………ユウさんも、同情とか罪滅ぼしとか………くっだらない理由なの？」
そんな、空っぽの言葉なんて。
「気にくわないなぁ」
私は『手』を殴りつけた。
が、避けられてた。
ｴｰｽ「おい！A先輩、ふざけんなよ！？」
「殺気あっていいね。ゾクゾクする」
私は笑った。
おもちゃが増えたんだからね。
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輪切りナタデココ - しゃけさん» ありがとうございます！続編書いたのでよろしければどうぞ！ (2021年1月2日 17時) (
レス) id: 9ee03643ba (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ - 初コメ失礼します！もう、、、好きです(唐突)泣きますねこれ、、、パソコンの前で一人突っ伏してます()今後も楽しみにしてます！ (2021年1月2日 15時) (レス) id: 582fe3c907 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - 輪切りナタデココさん» ｱｯ（さーせん）ｳｯｽ (2021年1月1日 22時) (レス) id: 023bb29577 (このIDを非表示/違反報告)
輪切りナタデココ - ゆゆゆさん» あらゆゆゆさん。コンパスの方はまだかしら？(見てくれてありがとうございます(土下座 (2021年1月1日 21時) (レス) id: 9ee03643ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ(プロフ) - え、なt……ナタttデココさん！？？（日本語大事）いや待ってあのう、（？）これずっと見てて（？）なんかもう夢主ちゃんの思いが辛すぎて（？）いや…え、あ大好きです（？？？？？？？？）泣いてます。悲しすぎて（話が）ありがとうございます（？） (2020年12月30日 1時) (レス) id: 023bb29577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輪切りナタデココ | 作成日時：2020年12月12日 19時
