◇ ページ42
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「ゆず兄、本当にすみません」
「もうええから、直接ちゃんと言えよ」
ゆず兄にお礼して賢ちゃんに連れられて店を出る
その間ずっとお互い黙ったままで
やっぱり何を考えるのか分からない
「なんでここって分かったの？」
「ゆずるから連絡きてん」
「…そか」
「それよりさっきの何なん？」
歩いてた足が止まる
こっちを振り向いた賢ちゃんに見惚れる
やっぱり好きだなあ、ってこんな時に改めて思う
「付き合わんかったら良かったってほんま？」
「…」
「Aになんか嫌なことした？」
「…してない」
「ほな、なんで？」
そう私に聞く賢ちゃんは不安げで
さっきの低い声といい、今の表情といい、
初めてのことばかりだ
「賢ちゃん何考えてるか分からないんだもん。
いつも笑ってて、大人の余裕っていうか、」
「余裕なんてあらへんよ、一個も」
「私ばっかり好きみたいだし
賢ちゃんほんとに私のこと好きなの？」
ずっと不安だった
せっかく付き合えたのに
私ばっかり好きの気持ちが大きくなる
また涙が出そうになった時
グイッと腕を引っ張られ抱き締められる
「ぅわ、」
「好きに決まってるやんか」
「え？」
「今日やって、
ゆずると二人で飲んでるって聞いてめっちゃ焦った」
「なんで？」
はあ、と後ろからため息が聞こえる
「好きやからやん、普通は彼氏がおんのに
男と二人きりでご飯は行かへんもんやねん」
「……嫉妬？」
「そうや、もう二人きりで行かんといてや
しかも俺に隠れて行くなんて絶対あかんからな」
抱き締められる力が強くなって
それに比例して賢ちゃんの匂いも濃くなる
「じゃあ賢ちゃんも隠さないで教えて欲しい」
「こんな子供っぽいの嫌いにならへん？」
「なるわけないじゃん
賢ちゃんのこと全部知りたいのに」
「分かった、もう隠さへん」
「でもよかった
私のことちゃんと好きでいてくれて」
もう離して、って背中を軽く叩くと
名残惜しそうにするからそれがまた新鮮で。
私が思ってる以上に
賢ちゃんは私のことを好きなのかもしれない
「安心したらお腹空いちゃった」
「俺も。何食べたい？」
「焼き鳥食べ損ねたから焼き鳥がいい」
「ゆずるより美味しい店探したる」
「…まだ怒ってる？」
「A好きやで」
「話聞いてる？」
もう何も隠さないで
大好きな賢ちゃんの全部を知りたいから________
-end-
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るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 読んでくださりありがとうございます！！ちょうど今書いておりますのでもう少しお待ちくださいね(^^) (2021年7月15日 1時) (
レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
ひきにく - ありがとうございます。楽しみにお待ちしております。命懸けのお付き合い、読みました。素敵でした。 (2021年7月15日 1時) (レス) id: 5b926bea01 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - hicoさん» こんばんはhicoさん！そんな風に言ってもらえると嬉しくて軽率に舞い上がります笑 これからもゆずるさんのお話たくさん書かせてもらいます(^^)/ (2021年7月13日 2時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
hico(プロフ) - こんばんはです(^ ^)最新のゆずるさんの話めっちゃ好きです、、、、尊い、、、 (2021年7月13日 2時) (レス) id: febdff73d6 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 初めまして！リクエストありがとうございます！今こちらは下書きの時点で全ての話埋めてしまってるので移行した際にすぐに書かせてもらいます！少しお時間頂きますのでお待ちくださいm(_ _)m (2021年7月13日 1時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2021年5月30日 21時
