◆ ページ36
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「あの、辻、」
「よかった」
「え、？」
「俺Aに嫌われてると思ってた」
見てるこっちでも分かるくらい
辻は肩の力が抜けて大きく息を吐いていた
「そ、んなわけ、」
「あんな冷たくされたらむっちゃ傷つくやん」
「ごめん、なさい」
「ほんで冷たくしてた理由寂しいって可愛すぎるし」
か、可愛い？
今、辻が可愛いって言った？
聞き間違いかと思って俯きかけていた顔を上げれば
大きい身長が目の前にあってびっくりして
思わず後退ろうとして腕を掴まれ阻止される
「その寂しいっていう意味は
俺の都合の良いように受け取ってええん？」
「…うん、そうやないと困る」
「あーもうなんなんそれ、分かりにくいわ」
「だってバレたらもう同期にも戻れへんなる思って」
ただでさえ近い距離やったのに
ほんの少しだけ離れていた距離がとうとうゼロになる
辻の腕の中に閉じ込められて
情けないほど心臓がバクバクしてる
「同期やからって悠長にしてたらあかんな
さっさと身を固めるべきやったわ」
「み、身を固める？」
身を固めるって私が思ってる意味で合ってるやんね？
急すぎる展開に焦ってる私をよそに
当の本人は抱き締めたまま頭を撫で続けてる
「あ、あの一応ここ廊下やし、」
「ああ、ごめん」
そう言って離してくれたものの
こうやって改めて向かい合うと
それはそれで恥ずかしい
「えっと、俺と付き合ってくれるん？」
「あ、はい、付き合ってください」
「こちらこそ、お願いします」
お互い緊張してるからか
私達らしくない無駄に上品なお辞儀した後
堪えきれず笑ってしまった
「なんやこれ、めちゃくちゃ恥ずかしいやん」
「こんなんやめよ、これからも普通に仲良くして」
「うわなんか彼女やのに同期っぽいな」
「同期は同期やん」
まあでもこっちの方が私達らしいやん
なんて思いながらも好きな人の彼女になれた喜びを
じわじわと感じて口角が上がる
「明日東京行くん嫌やなあ」
「もう行くんやめたら？寂しいもん」
「…急にそんなんはずるいわあ」
「好きやからしゃーないやん」
「俺も好きやし、明日マッハで帰ってくるわ」
これからは同期じゃなくて、彼女として。
これからは意地張らないで、素直に。
-end-
すみません遅くなりましたm(__)m
リクエストありがとうございました！
辻さんずっと書いてみたかった〜( ´ ▽ ` )
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るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 読んでくださりありがとうございます！！ちょうど今書いておりますのでもう少しお待ちくださいね(^^) (2021年7月15日 1時) (
レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
ひきにく - ありがとうございます。楽しみにお待ちしております。命懸けのお付き合い、読みました。素敵でした。 (2021年7月15日 1時) (レス) id: 5b926bea01 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - hicoさん» こんばんはhicoさん！そんな風に言ってもらえると嬉しくて軽率に舞い上がります笑 これからもゆずるさんのお話たくさん書かせてもらいます(^^)/ (2021年7月13日 2時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
hico(プロフ) - こんばんはです(^ ^)最新のゆずるさんの話めっちゃ好きです、、、、尊い、、、 (2021年7月13日 2時) (レス) id: febdff73d6 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 初めまして！リクエストありがとうございます！今こちらは下書きの時点で全ての話埋めてしまってるので移行した際にすぐに書かせてもらいます！少しお時間頂きますのでお待ちくださいm(_ _)m (2021年7月13日 1時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2021年5月30日 21時
