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ドアの音で目を覚まして重い瞼を開ける
「A」
「おか、えり」
寝起きで少し掠れた声で将企の声に答える
将企は荷物を置いて
なぜか慌てた様子で私の元へ駆け寄る
「なんで泣いとるん」
「…え、？」
「泣いた跡ついとる」
涙が出る前に寝てたつもりが
少し遅かったのかもしれない
無意識のうちに泣きながら寝ていたみたいだ
「んでそれ俺の服」
「え、あ！ごめっ！」
その声に私は慌てて服を隠すけど意味はない
感情に任せた勢いで人の服を着ていたこと忘れてた
涙の跡といい、人の服といい、
なんて言い訳しようか
「…寂しかったん？」
図星過ぎる言葉になんて返したらいいか分からない
誤魔化せる方法なんて思いつくはずもなく
観念して小さく頷いた
重い奴ってバレちゃった
せっかく重くない“ちょうどいい彼女”を演じてたのに
なんて後悔してたら
急に将企との距離が縮まって腕の中にいた
「…え」
「ごめん、寂しい思いさせて」
「あ、うん、全然だいじょ、」
「大丈夫なわけないやん、泣いとったんやろ」
ぎゅーって抱き締められて、頭を撫でられて
私のして欲しいことが叶って
正直悲しさも寂しさも全部とっくに消えていた
「東京での収録が長引いた
俺も寂しかった、会いたかったんよ」
「…ほんま？信じていい？」
「信じてくれな困る、不安にさせてごめん
でも俺はずっとAのことしか考えとらん」
「浮気してるんかな、とか
飽きられたんかな、とか思っちゃった」
正直に不安を口にすれば
私を抱き締めてる腕の力が強くなる
「今日俺の家来たいって
初めてAから言うてくれて嬉しかった」
「ええ、そうなん？勇気出して言うて良かったあ
ご飯も作ったんやからね」
「やから良い匂いしとったんか
掃除までしてくれてありがとう」
こんなこと言われるの
初めてやから少しびっくりした
もう少し将企に対して重くなってもいいのかな、？
「まだ私もご飯食べてへんねん」
「ん、一緒に食べよ」
「やったあ、久しぶりに二人でご飯やあ」
「あ、待って」
将企の顔が近付いて触れるだけのキスをされた
これからも
たくさん抱き締めて
いっぱい頭なでなでして
数え切れないほどのキスをして欲しい
「A、好き」
溢れてしまうほどの愛を、私にだけ________
-end-
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るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 読んでくださりありがとうございます！！ちょうど今書いておりますのでもう少しお待ちくださいね(^^) (2021年7月15日 1時) (
レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
ひきにく - ありがとうございます。楽しみにお待ちしております。命懸けのお付き合い、読みました。素敵でした。 (2021年7月15日 1時) (レス) id: 5b926bea01 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - hicoさん» こんばんはhicoさん！そんな風に言ってもらえると嬉しくて軽率に舞い上がります笑 これからもゆずるさんのお話たくさん書かせてもらいます(^^)/ (2021年7月13日 2時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
hico(プロフ) - こんばんはです(^ ^)最新のゆずるさんの話めっちゃ好きです、、、、尊い、、、 (2021年7月13日 2時) (レス) id: febdff73d6 (このIDを非表示/違反報告)
るうみ(プロフ) - ひきにくさん» 初めまして！リクエストありがとうございます！今こちらは下書きの時点で全ての話埋めてしまってるので移行した際にすぐに書かせてもらいます！少しお時間頂きますのでお待ちくださいm(_ _)m (2021年7月13日 1時) (レス) id: c9b7628ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るうみ
| 作成日時：2021年5月30日 21時
