愛より恋よりお笑いで (ページ7)

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新大阪駅

「何度ここに来るんやろ？」

山「ホンマやな～1週間のうちになんぼくるんやろか」

「もう少しで時間やから行こか」

山「せやな」

「ここやな山本は窓側でええか？

山「別にええで、タバコ行くの楽やろ通路の方が」

「流石よう分かってるわ」

山「一応相方やからな」

「どや顔すんな」

山「さーせん」

「よいしょっと、ちょ、うちタバコ吸ってくるわ」

山「おう、吸いすぎるなよ」

「はいはい」

「すーっふーっ」

盛「あれ？月城やん」

「え、盛山さん！」

盛「はぁーこんな偶然あるんやな」

「盛山さんっていうか見取図さんもこの新幹線なんですか？」

盛「まぁな」

「収録ですか」

盛「せや、ノブナカナンなんのな」

「お忙しいですね」

盛「それはお互いさまやろ」

「そうですね」

「そう言えば、さっき山本となに話してたんですか？」

盛「なんで？」

「いや、別に何でもないならええんですけどうちの名前が聞こえたような気がしたので

気のせいやったらいいんですけど」

盛「気になるん？」

「そりゃ、気になる気にならないだとめっちゃ気になりますよ」

盛「月城ってさ」

「はい」

盛「好きな男とか気になる男とかいるん？」

「はいぃ！」

盛「もしかして聞こえんかった？」

「いや、聞こえましたけど」

盛「で、どうなん、おるん？気になる人は」

「.........考えたことがありません」

盛「ホンマか！」

「ホンマです」

盛「一回もか」

「この業界に入る前までは多少考えたことはあると思いますが......

今はなんて言ったらええんやろ、自分の中で入らないって思っているのかもしれません

誰かに夢中になってお笑いの腕が落ちるなんて嫌ですし只得さえ私が女だから舐められることも

あるかもしれないし、そんなうつつを抜かしたくないんですよ」

盛「そっか...なるほどな」

「すいません、なんか暗い話になっちゃいましたね」

盛「いや、月城の覚悟を感じたわ」

「そうですね、色々ありましたからお笑いにかける覚悟は誰に負けないと思っているので」

盛「そっかー気になる人いないのか」

「うーん、なんていうかその感情すら私にはわからないからでしょうかね」

盛「そろそろ戻った方がええかもな」

「そうですね、なんかありがとうございます」

盛「何がや？」

「色々聞いてくださってくれたので」

盛「気にすんな気にすんな」