・ (過去編) ページ42
そこから少し歩いて私が知らない喫茶店に入って案内されるとそこには
「南川さん...お久しぶりです」
南「久しぶりやな〜A」
「南川さんもお元気そうで何よりです」
南「まぁ座ろうや、立ちっぱも何やし」
「はい、失礼します」
私が一人で座って南川さんと森田さんが一緒に向かい合わせに座った
沈黙が襲った、そりゃそうや何も言わず勝手にやめてったんやから私から何も言える事が無かった
南「何か飲むか?」
「ええんですか?」
南「一応先輩やからな、遠慮せんでええぞ」
「じゃあオレンジジュースで」
森「あ!じゃあ俺カフェオレで〜」
南「お前は自腹で払えよ!一応俺先輩よな」
森「ええやないですか(笑)戦友やないですか」
「フフッ」
森「ようやっと笑ったな」
「えっ?」
自分の意図してない事を言われたから驚いて間抜けな声を出してしまった
森「俺と会うた時めっちゃ怯えてたやん、まるでこれから尋問か拷問されるかのような顔しとった
からな、俺がなんか悪者みたいやったで」
図星やった、流石やなと森田さんに感心してしまって泣きそうになった
「そりゃ...思い当たる節がありまくりでしたから、腕掴まれずに名前呼ばれてたら多分......
いや、確実に走って逃げてたと思います、だから腕掴んでもらって少し助かったような......
これ逃したらもう二度と森田さんたちと向き合う機会無かったと思います
だからありがとうございます」
私が座りながら頭を下げたら
森「頭下げんでええよ、俺もな実は少し怖かったんよAに会うの」
顔を上げると森田さんも泣きそうな顔をして
森「俺一人でAに会いに行く勇気がなかったから南川さんにも付き合ってもらったんよ」
「だからみなみかわさんが居ったんか」
南「居ったらアカンか!」
「別にアカンことないですよ!私久しぶりに南川さんと森田さんにお会いすることが出来て
今凄く嬉しいですしなんかすごく懐かしい気持ちです」
そう数か月前の事やけど懐かしみながら言うと森田さんは悲しそうに南川さんは落ち込みながら
森「ホンマにやめたんやな」
「はい、やめました」
南「こんなこと聞くのホンマはアカンと思うかもしれへんけど、Aはどうして辞めたん?」
「やめた理由は.........」
久しぶりに考えた
自分が松竹芸能をやめた理由を
あれだけ憧れて夢と希望を持っていたのにやめたのか
「やめた理由は自分で決断したからです、居場所が違うたから」
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リンさん | 作成日時:2022年2月28日 22時