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帰宅 ページ39

「待たせた、はよ行こか」

山「待ってくれてありがとうとかないんか?」

「ありがとな」

山「どういたしまして、タクシー来てるらしいから行こうか」

「おう」

山「あ〜めっちゃ眠いな」

「私もめっちゃ眠いけど大阪帰ったらまた漫劇行って漫才せなアカンで」

山「言ったらアカンと思うけどめっちゃめんどくさい」

「言うたらアカンな」

私たち二人でTBSの廊下を歩いていて関係者出口から出ようとしたときに

山「あ、森田さんや」

山本が指さした方に森田さんとマネージャーのヤマネさんがたっていて

私たちに気づいたのかヤマネさんは会釈してくれてから私たちも会釈をして森田さんの方を向くと

満面の笑みで手を振ってくれたから私も少し照れながら手を振り返してタクシーに乗った

運転手さんは気を使ってくれて森田さんの方に行って窓を開けてくれた

「森田さんお疲れさまでした」

森「お疲れ!また今度な」

「はい、失礼します」

窓を閉めてタクシーは進みだした

山「ホンマ森田さんってAしか見てへんよな」

私は乾いた笑い方をした

「ハハッ、そんなことあるわけないやろ」

山「ホンマやって!」

「ホンマやったとしても私はやっぱり臆病もんだよ」

山「臆病もん?」

タクシーの窓に頭をくっつけながら東京の風景を見て

「すいません運転手さん、タバコ吸ってもええですか?」

運「ごめんなさいね、この車禁煙車なんですよ」

「そうっすか、そうっすよねすいません」

運「最近はどのタクシーもタバコ禁止になってるんですよ、このご時世って言うのあるんですけどね

嫌な時代になりましたよね」

「そうですね」

山「新幹線まで我慢しろって」

「わかってるって」

山「てか臆病ってなんだよ」

山本の顔を見ずに外を歩いている男女のカップルを見て

「山本は一歩振り出すことも大切だとか相手の気持ちを知ることが大切だって言ってたけど

本当に怖いの、もし自分の思いを言ってそれが否定された時、私は元の告白する前の人間で

いられるか分からないぐらい発狂すると思う」

体を丸め小さくなっていると

山「大丈夫だ、もしそうなったとしてもAのことをいいと思ってくれてる人なんて沢山いるんだ

くよくよせずに次に行くのも手だと思うがな」

山本の方を向くと前を向いていたがつもと違った真剣な顔で少しおかしいなと思って笑ってしまった

「フフッそうかもな、前に進むことも大切だよな」

山「そうやで、俺とか」

「それは絶対ないな」

・→←金曜日



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作者名:リンさん | 作成日時:2022年2月28日 22時

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