出会い（過去編） ページ11
「やばい！めっちゃ緊張するんやけど......ここで合ってんのかな？」
私はその日ついに養成所の場所に行くために朝早くから電車に乗って地図を見ながら歩いていた
それで養成所らしきところに着いたのだが合っているのか私にはわからず地図をもって入り口を
うろうろとしていた
高校の制服を着て養成所の前にいたからそのほかの通行人にじろじろ見られていた
「どないしよう、どっかで時間つぶしてきた方がええかな？」
そんなことを思って立ち去ろうと思うと後ろから声をかけられた
？「あの〜どないしはったんですか？」
「えっ？」
？「あ！いきなりすんません、実は俺、松竹芸能タレントスクールに入る予定なんですよ
で、今日がその初日やったからここに来たんです」
「そうなんですか？」
？「それで、なんで自分がこんな朝早くからここにいるん」
「私も今日からここの養成所でお世話になることになったんです」
？「マジで！え、そうなん！」
「そうです(笑)」
？「へぇーそんな若い子がこんなところに入るなんてなー」
「まぁ、お金が足りなかったんで...」
？「金足りてたらどこに行きたかったん？」
「吉本さんに行きたかったんですよ、でもお金が足りんかったから松竹さんの方がお安かったんで
ここに決めたんですよ」
？「あ、じゃあホンマに芸人になりたいんやな」
「そうですよ(笑)何になりたいと思ってたんですか」
？「ほら！ここの養成所ってタレントスクールって書いてあるやろ
せやからタレントになりたいんかなー思おてな」
「いやいや(笑)私はホンマに芸人なりに来たんですから！
お兄さんもそうやろ？」
そう言うと話しかけてきたお兄さんは優しい顔になって笑いかけてきた
？「せやなー、俺は今までくそみたいな人生送っとったからなーホンマ(笑)恥ずかしいぐらいに
俺今26歳なんやけど自分何歳なん？」
「私は、15歳で今年16歳になります」
？「ええやんええやん！若くて希望に満ちててこれからが楽しみやな」
「お兄さんは何で松竹芸能にしはったんですか？」
？「俺？ホンマは松本さんがおる吉本に入りたかったんよ」
「やっぱりそうですよね......」
？「あったり前や！芸人になるからにはあの人に認められたいからな！！
でも自分が言うたように金問題もあるしあの大所帯の中でお笑いやるよりも一気に先輩たちを
ごぼう抜きできる松竹に決めたってわけや！」
『あ、おはようございます養成所の人ですか？どうぞ』
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作者名：リンさん | 作成日時：2022年2月28日 22時
