愛より恋よりお笑いで (ページ29)

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・　（過去編森田side）ページ29

俺がそう言った瞬間Aのマネージャーが驚いたような顔をした

マ「え...ホンマですか？冗談でしょ(笑)」

森「いや(笑)これが冗談ちゃうねん、おかしいやろ、この大の大人が同期にてか女子高生に

恋するとか普通やったら頭おかしいもんな」

少し苦笑い気味に笑いながら言うと

マ「本気なんですか？森田さん」

森「俺は本気やけど、それをAに伝えるつもりは一切ないで」

そう言ってまたもう一本タバコに火をつけて吸い始めた

灰色の煙が真っ青に晴れ渡る空に滲んでいくのを見て

森「あいつが...Aが俺みたいになって欲しくないんや」

マ「どういう意味ですか？」

森「タバコの煙のせいで綺麗だった肺が汚れていく、Aには俺の...」

そこまで言って吸っていたタバコを灰皿に捨てた

マ「俺の？なんですか」

森「なんでもないわ」

手すりに腕を置き目を閉じた

病室で聞いた音よりも鮮明にそして繊細にまるでAのようだった

マ「これからどうなるんでしょうか？A」

森「それは本人にしかわからへんやろ、でもお前はどうしたいん？マネージャーとして」

マ「マネージャーとしては秋ごろには活動を再開させたいと会社から報告を受けているから

それぐらいまでには元気になっていてほしいですけど、多分無理やり復活させる可能性も大です

本来ならここまで会社としても休ませると思わなかったから今度こそは復活させると」

森「それはAには」

マ「まだ言ってません、ですが個人的には今活動を再開させるのは危険だと思います

もしまた今回みたいな事があったらおそらく今度こそ」

森「取り返しのつかないことになる......だろ」

マ「そうです」

森「今でさえあんな感じや、ホンマにアイツが壊れてまう」

マ「一度どこかでネタを披露する機会を与えたほうがいいんですかね？」

森「いや、遅すぎや」

マ「遅い？」

森「今のAがテレビに呼ばれているのは芸人としてやない、タレントとしてや

それをいきなりネタをテレビで披露したところでそれこそアウトや」

マ「じゃあどうすれば」

俺は時計を見てそろそろ時間がヤバいことを確認して

森「すまん、ホンマはもっと一緒に考えたいけどライブがあるから」

マ「わかりました」

俺はドアの前に立って

森「Aに一度自分で決断させてみいや、マネージャーとしての意見と個人的な意見を出して

俺らはAに決断させたことないからいい機会かもしれへんで」

ドアを開けて飛び出した