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「ジニヒョン、笑すぎです」
そういうジミニヒョンも糸目をさらに細く、口元をにニヤつかせた。
「ヤー、これが笑わないでいられる？」
「傑作すぎ。今のうちに写真いっぱい撮っとこー！」
窓拭き清掃員キムソクジンの仕事ぶりはすでに磨きつくされている窓をさらに拭き続けるし、ホソギヒョンは可愛らしいハート型の口から不釣り合いな大音量の笑い声を流している。
「ひひ、ここ突っついちゃおうかな」
「もー！テヒョンイヒョン！やめてください！
はぁ、可哀想なAヒョン。
ヒョンの味方は俺だけです。
こんな意地悪なヒョンたちなんて視界に入れないで俺をみて元気出してくださいね、ヨシヨシいい子いい子」
「…………」
松葉杖を1本。大袈裟につけられたギブス。
全治2週間。
そして豪快な手書きで「大変反省しています。」とデカデカと書かれたパネルを首からぶら下げる僕。
あまりにも屈辱的である。
昨日の本番後、ヨンジュナにおぶられた僕にニヤニヤと揶揄ってきたヒョンたちは、パンパンに腫れた足を見て血相を変えて、無理矢理乗せられた車で病院に担ぎ込まれた。
「君、これは"ついさっき"ではないね？」
「いえ、"ついさっき"です。退場の時に捻りました。」
「"ついさっき"の割には腫れ方がひどいよ。
レントゲンには、幸い骨に異常は見られないけれど、それなのにこの腫れ方。矛盾してるんだよね。
もっと前からだったんじゃない？例えば、昨日とか」
医師がそう言った瞬間、僕の後ろの気圧が一気にドンッ！とおちて、診察室は殺気に満ち溢れた。
今、僕は絶対に振り向いてはいけない。
まだ当分は人類の滅亡はないと思ってたけど、実はもうすぐそこまできてるって、僕の背中が危機を感じ取っている。僕はまだ死ぬわけにはいかない。どうにかして誤魔化さなければ。
「あ、そういえば、Aヒョンに朝からずっと違和感があって…もしかしてこれだったのかな…ヒョン、ごめんね、僕が気づいてあげなきゃいけなかったのに…痛かったですよね…」
………グガ。
素直で優しいところがグガの良いところだよ。
これからはヒョンと一緒に空気を読むことを勉強していこうね。
この世の地獄に身を落とす前に、
「なんのこと？知らな」
苦し紛れの自己防衛、その言葉を言い切る前にガッと後ろ頭を掴まれた。
「お前、ここに来てまだ惚ける気か？」
「飛んだ怖いもの知らずだな。尊敬するよ。」
アングラ出身のチンピララッパーが今から人類を滅ぼします。
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作者名：わいきき | 作成日時：2021年2月8日 13時
