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「何やってんだお前ら、ほら早く座れ」
「えっ、マネヒョン…でも…」
練習終わりにマネヒョンとAさんに車に押し込まれた俺たちは香ばしい匂いが立ち込める店の個室に連れられて、この状況に困惑している
後ろから店員さんがどんどん肉を運んでくる
俺たちが立っていたら個室の出入り口を塞いでしまうので、とりあえず座ることになった。
ジューと胃を刺激する音がする。
マネヒョンとAさんがサッサとサムギョプサルを焼いて、焼けたものから手際良く俺たちの皿に取り分けていった。
「なんだよお前ら、食べないのか？」
「冷めたら美味しさ半減だよ、早く食べな食べなw
今日は先輩の奢りだよ」
マネヒョンとAさんはぱくぱく食べているけど、俺たちはさっきの練習のこともあってなかなか手をつけられない
正面のヒュニンとスビンはどうしようかと気まずそうにアイコンタクトをとっていた
「あの…、」
「ん？」
控えめに声を上げたのはテヒョナ
「僕たち、今日あまりうまく出来なかったから…怒られると思って……」
「え！？怒られたいの…！？」
「そ、そういうわけじゃないんですけど…でも…」
そう言って視線を落とした
「はは、冗談冗談w
怒るようなことなんてないよ、みんな今日すごい頑張ったしすごく反省してたから。
一生懸命やって反省してる人を怒るなんて意味ないでしょっ」
そう言ってまた焼けた肉を俺たちの皿にどんどん積んでいった。
「僕がダンスが苦手で毎日怒られてる時、ホソギヒョンがそうやって毎回慰めてくれたんだ。
それに頑張った後のご飯で最高に美味しいんだよね
だからみんなも、いつか後輩ができたらこうやって教えてあげてね」
ご飯を一通り食べて、Aさんは作業があるからと先に帰った
移動中の車内はあんなに重たい空気だったのに、帰りの車内は嘘みたいに明るい空気だった
「Aさんって、すごいですね
アイドルとしても先輩としても」
テヒョナの呟きにスビニも頷いた
「Aさんも素敵だけど、それをしていたJHOPE先輩も、きっと他の先輩方も」
「俺たちも、そういうグループになろう。
先輩たちみたいな最高のグループに」
今まで先輩たちの前では弟みたいな俺だけど、このグループでは最年長。
デビューに向けて、その先に向けて、長兄らしく引っ張っていこう。
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作者名：わいきき | 作成日時：2021年2月8日 13時
