プロローグ ページ1
僕たちBTSに、弟分のグループができる
そう聞いたのは今朝、事務所の会議室。
マネージャーとプロデューサーから伝えられた言葉にジンヒョンやホソギヒョンが嬉しそうに声を発した。
「おー、ついに！」
「優秀な練習生も多いみたいですしね！」
周りのヒョンたちやグク、もちろん僕も弟分の誕生に興味津々で「朝からMTGなんて…」「昨夜の仕事も遅かったのに集合が早すぎだよ…」嘆いていたのも忘れて盛り上がる。
ふと斜め向かい見ていると、ユンギヒョンだけはブレずに少し眠そうにあくびを小さく噛み殺していて
「ユンギヒョンは相変わらずですね」
「ね、つい笑っちゃったよ」
隣のグクと少し笑ってしまった。
「それでそれで！？
どんなコンセプトのグループになるんですか？
俺たちのようなヒップホップグループ？」
「テヒョン、まぁそう焦らず
順を追って話すとまずグループ名は”Tomorrow x together”、希望を与えるような元気で明るいグループを作ろうと思っているよ」
PDの言葉に
「まるで僕たちと逆のコンセプトですねw」
とジミニヒョンが笑った。
「君たちの実績で培ったヒップホップ、R&Bはもちろん、
ドリームポップやトラップの要素も入れたグループにしたくてね」
「これはまた、、ハードルの高そうな楽曲が求められそうですね」
「楽曲も俺たちみたいにメンバーが作るんですか？」
告げられたジャンルの多さにナムジュニヒョンとユンギヒョンが問えばPDは
「いや、君たちみたいに作曲ありきで集めたメンバーではないからね。
いずれはメンバーが作ることもあるかもしれないが、今のところはまだその予定はないよ」
そう言って、黙って話を聞いていた僕と目を合わせて
「だから、Aに曲のプロデュースに入って欲しいんだ」
そう言った。
「…僕？」
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作者名：わいきき | 作成日時：2021年2月8日 13時
