オワリノナイ恋 / A. Masaki【6】 (ページ30)

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230.知ってる？･･･S【09.09 更新】ページ30

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撮影が終わり
移動車に乗って家路に着いた時、電話がかかってきた。

それが俺の着信じゃなくて、相葉くんのって気づいたのは
ただ単に、普段使わない着信音が聞こえたから。

画面を見たら、Aちゃんの名前で
数秒、出るかためらったのち
相葉くんは今でられないってことだけでも伝えておいてやろうって電話に出た。

だけど繋げた彼女のあまりにパニックをおこしてる声は正気じゃなくて
それに加えて、突然切れた電話に彼女の身に何かあったんじゃないかって不安が募った。

掛け直しても、電波の届かないところにあるか～ってアナウンスにつながるだけで
俺は、堪らなくなって彼女の家に向かうことにした。

「ねぇ、Aちゃんち知ってる？」

「Aさんの家ですか？」

俺のマネージャーだししらねぇかなって思ったら
知ってますよ？って。

「え？」

「知ってます。相葉さんが交際してるって伝えられた時点で、こっちは住所とか簡単な物だけですけど把握させてもらってますから」

って、ドヤ顔していて

「Aさんちがどうかしたんすか？」

「向かって！すぐ！」

「え？帰らないんすか？」

「いーから！」

そう叫ぶと、変なの。って顔しながら
わかりました。って行って
いつもなら、右に曲がる道を左に入って、住所を入れるとナビに沿って彼女の家に向かった。

別に、彼女のためじゃない。
何か事件があって、巻き込まれるのは相葉くんだから。
って、誰に言い訳するでもないのに、自分にそう言い聞かせて。

マンションについて部屋番号を聞くと俺が部屋に行ってる間に
携帯は彼女に預けておくって相葉くんの元へ連絡が行くよう
マネージャーに手配してもらった。

あたりに誰もいないのを確認して自動ドアの前まで行くと
丁度、マンションの住人が出てきて
こんばんは。って顔を隠しながら住人を装えば、うまく建物内に入れて

俺は、ここの住人の彼氏の仕事仲間だから関係者だ。
って表にあった関係者以外の侵入お断り。って看板に
今頃、言い訳した。